+++ 2013 4CC四大陸選手権 ASADA 浅田真央選手 FS後/メダリスト会見 インタビュー mixed zone/press conference interviews +++ 130.96 1st overall 205.45 1st

* 今日の演技を終えて *

ジャンプが回転不足(3A< 3F-3Lo<)っていう風に取られてしまったんですけど、次の世界選手権につながるジャンプじゃないかな、という風に思いますし、今日以上の練習が出来ていれば世界選手権で少しは期待が持てるんじゃないかなという風に思います。

(演技全体は) いつもよりは、ショートが良くてフリーが元気がないという風に…ちょっと自分も(そんな感じは)あったんですが、「攻めるプログラム」ということで「自分も攻めていかなきゃいけない」という思いがあったので、少しはそれが後押ししてくれたかなという風に思うんですけど。

次の試合ではもう少し、最後までスピードを出していけるように、ショートのような勢いを出せるように、それが課題だと思います。

* 「攻める」ジャンプ構成 *

- 全日本では、3-3は「四大陸では入れない予定」とのことでしたが。

3Aだけじゃなくて3-3も練習していて、自分で やはり「攻めのプログラムにしたいな」というのはずっと考えていて、それでずっとやって来て自分が強くなれた部分もたくさんありますし、時にはまぁ、それが弱くなってしまったところもあるんですけど、やはり、リスクもあると思いますし、でもそれを挑戦することが今の自分の楽しみでもあるので、今回の試合では怖さというよりは、どちらかと言うと「自分がどこまで挑戦してどこまで出来るか」っていうのが試せたので、あのー、「よかったな。」という風に思います。

- これで感覚は完全に掴めましたか?

はい。

- 3Aは、ショートでは冒頭、フリーでは2番目になっていますが、それでジャンプの入り方が変わっているのでしょうか?

今回のフリーに入れるにあたって 最初に跳ぶか2回目に跳ぶかちょっと迷って、いろいろやってみたんですが、今回の試合でやはり一発目の方がキレイに入るんだなと、公式練習も含めて感じているんで、世界選手権では、ま、コーチと相談してからなんですけど、多分、最初に入れると思います。

- この構成に変更した経緯

元旦が明けてから、久美子先生とアシスタントの小川先生と一緒にプログラム構成を考えて、3Aを入れるバージョンと3-3を入れるバージョン、そして入れないバージョンを練習して来たんですけど、もう今大会に向けての練習の時には一番最高のレベルで練習していたので、何もそういうミーティングとかなかったんですけど、毎日の練習の中で先生の注意を受けながら毎日練習して来ました。

全日本の時にすごく良いアクセルが飛べていて、全日本は我慢という形になったんですけど、やはり四大陸そして世界選手権と、「やっぱり飛びたい」という気持ちが強かったので、すぐにプログラムの直しをしました。

* 今大会を振り返って *

まず、この大会では3Aと3-3に挑戦出来たことを一番うれしく思っています。挑戦した中でもより良いものを出すことが出来たので、練習して来てよかったな、という風に思っています。

世界選手権ではさらに3Aと3-3の質を上げられるように、これから練習していきたいと思っています。

- 日本開催の今大会で、大勢のお客さんを前にして、どのようにその緊張感を抑えられたのでしょうか?

たくさんの方が応援して下さったり、たくさんの方が見て下さることは、本当に自分にとってすごくうれしいことです。応援して頂けることによって自分のいつも以上のパワーが出ることもたくさんあります。なので、応援を力に変えられるように、自分でコントロールしています。

* 世界選手権に向けて *

一昨年・昨年と、世界選手権で自分の力を発揮することが出来ていません。なので、今回の試合は「自分の出来る最高のレベルで最高の滑りをすること」を目標にしたいと思っています。

- 「高得点を出してキム・ヨナ選手との試合を迎えますが」という質問に

そうですね。(この試合で達成できれば)「国際大会でバンクーバー以来の200点超え」というのを昨日知りまして、今日もすこしそういう気持ちもあったんですが、得点としてこういう結果(205.45)が出て自分もすごく実感していますし、「自分のレベルもバンクーバー以上のものが出せている」と思うので、それもようやく実感できています。

あの、世界選手権ではキム・ヨナ選手やたくさんの選手が世界中から集まって来ます。なので、ま、自分の目標を忘れないで「自分への挑戦」として3Aや3-3、2A-3Tを今日以上のものに出来るように、これから練習していくことを考えています。

- フリーの出来としては、今の状態はどの位でしょうか?

今日は本当に練習通りのが出せたと思うので、あの、練習では50%か60%(の出来)だと思います。今日の演技もスピード(が足りていない)や回転不足等があったと思うので、それが試合で(完璧に)出来た時にようやく100%になると思っています。

- 曲かけの成功率としては?

うーん… 3Aと、3-3と2A-3Tが全部入る確率は30%くらいです。

(今日の出来としては) まぁ、練習でも30%を超えている時もあるので、これも積み重ねだと思うので、今日試合で出来たことが今後に向けて必ずつながってくると思うので、今日のよい滑りを忘れないで気持ちを切り替えて、世界選手権まで今日のような滑り以上の練習をしていきたいと思っています。

* バンクーバーオリンピックからここまでの道のり *

- バンクーバーの時との状態の違いを、御自身ではどう捉えられていますか?

バンクーバーの時はジャンプですごく苦しめられて、それからここずっと、ジャンプの見直しや修正をして来て、ようやく今手応えを感じています。

そしてバンクーバーの時には入れていなかったジャンプを、バンクーバーが終わってから入れるということにして、それからずっと5種類の(三回転)ジャンプを入れられるようになりました。

バンクーバーよりも質の良いジャンプになって、今回の試合でこうして3Aや3-3を入れられるようになって、自分の目標としてきたものに近付いたと思うので、すごくうれしいです。

- 以前のような「攻め」の姿勢になれたのは?

今シーズンの最初は、「まず自分に出来ること、ベースをしっかり」という思いでずーっと試合に臨んで来ました。そしてシーズン後半では「プログラムに以前のようなレベルの高いジャンプを入れていきたい」という思いでこの試合にも臨みました。

今回、やはり難しいジャンプを入れることで自分の「攻める気持ち」というのが出て来たと思うので、バンクーバーの時のような自分の…「強い自分」に、自分の気持ちも滑りも近付けているのではないかなと、すごく実感しています。

- 「ベースをしっかり」させたことが、ジャンプの向上にもつながったのでしょうか?

バンクーバーが終わってから、もう一度(ジャンプを)一から見直したいと思い、取りかかったんですが、取りかかった時に「これで大丈夫かなぁ」とか…「大丈夫かなぁ?」という(笑)…思いのほうが大きくて、そのままずっと試合に臨んでいました。

ようやく3年経って一からやり直してきたものが自分の体に入って来て、ようやく今実感していますし、基礎をやったことによって自分のクセや悪いタイミング等が全部消えて、3Aや3-3にもつながっているんじゃないかな、という風には思っています。

今回 一番感じているのは… (リンクに)出て行く前に信夫先生から「もう技術面では言うことがないから、あとは攻める気持ちを忘れないで」って言われました。もちろん練習では、まだまだ5つでも6つでもいろいろ注意はあるんですが、こっちに来てから1つや2つに収まっていたので、すこしずつですが 自分のジャンプをようやく取り戻してきているんじゃないかな、という風に今回の試合で改めて感じることが出来ました。

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