translation, text: AIKO SHIMAZU 島津愛子
March 28 - April 3, 2016
ヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ組(ロシア)
SD 67.68 9位
カツァラポフ:ワールド(世界選手権)に出場出来て光栄です。欧州選手権からの練習の成果を出し切りました。朝の練習が早い時間帯にあるので大変です。今日は7時半の練習でした。でも本番は楽しめました。皆さんの応援に感謝致します(シニツィナ:「Thank You.」)。大会ごとに成長を感じています。
(今大会の目標は)コーチ、ジャッジ、応援して下さる皆さんに、今大会で僕らのベストをお見せしたいです。
(来年のロシア3枠獲得に向けて)自分達がやるべきことをやるだけです。今日は出来たと思います。SashaとVania(ステパノワ/ブキン組)にも良い演技をしてもらって、3枠常連国として3枠を守りたいです。
村元哉中/クリス・リード組(日本)
SD 59.00 16位
【J SPORTS 放送より】
村元:演技が終わってほっとしています。始まる前から緊張していて、
リード:緊張してた(笑)
村元:(笑) すごく良く滑れたと思いますし、
リード:うん。
村元:ひとつひとつのエレメンツも全部丁寧に出来たと思います。
村元:今大会の目標は一杯あるんですけど、まずはフリーに進むことが第一で、あとはシーズンの締めくくりとして『哉中&クリスのアイスダンス』を見せることが一番大きな目標です。フリーは、すごく楽しいプログラムで、他のアイスダンスのチームとはまたちょっと違うコミカルな部分があります。そういった面では、御覧の皆さんに楽しんで頂けると思います。
リード:フリーはとても「dance program」です。目標は⋯「Dance!」(笑)
村元:とりあえず「踊る!」みたいな(笑)
リード:ハイ!(笑)
リード:(英語で)緊張はあったのですが、良い演技になってよかったです。今大会はショートで60点・フリーで90点を目標にしています。僕らは新チームですが、可能だと思います。
カヴィタ・ローレンツ/パナギオティス・ポリゾアキス組(ドイツ)
SD 54.80 18位
ローレンツ:結成1年目でワールドに出場するなんて、それだけでもすごいです。今大会は、経験を積もう、そして自分達らしさを見せようと臨んでいます。
ポリゾアキス:欧州選手権よりも良かったです。ワルツ以外はレベルの取りこぼしもなかったです。今日というこの日は、僕らが初めてトライアウトをした日なんです。(イゴール・シュピルバンド)コーチは「たった1年でここまで来たなんて信じられない」と言われていました。
フェデリカ・テスタ/ルカーシュ・チェーレイ組(スロヴァキア)
SP 61.75 12位
テスタ:今季最後のショートとしても、とても良かったです。この『アダムス・ファミリー』(13-14シーズンのフリー)は気に入っている特別なプログラムで、全てを出し切りました。フリーでは、役作りも頑張っていますし情熱を持って演じていますので、それを皆さんにお見せしたいです。皆さんとひとつになれるような演技をしたいです。
(今大会の目標は)自分達が満足出来る良い演技をすることが第一ですが、トップ15に入れば完璧ですね。
チューレイ:前のショートはしっくり来なかったので、数試合様子を見て、楽しく滑れる曲に変更しました。こちらのほうが音楽を楽しめて、楽しく滑れます。
ロランス・フルニエ・ボードリー/ニゴライ・サアアンスン組(デンマーク)
SD 59.75 15位
ボードリー:良かったと思います。期待を持って練習してきました。
サアアンスン:ベストの演技ではなかったのでアレですが⋯でも欧州選手権よりは演技も良くなっています。得点はさておき、今日は満足しています。
ボードリー:フリーはショートよりも情感が大切だと思います。規定のものが少ないですし、より芸術性が問われます。
サアアンスン:僕らはオフアイスでもパートナーなので、そこを活かして、男女の恋愛をリアルに見せていきたいです。アイスダンスでは、御覧の皆さんが入り込めるような世界を作らないといけません。夢を見ているような、そんな演技にしていきたいです。
ペニー・クームス/ニコラス・バックランド組(イギリス)
SD 68.23 8位
クームス:ここまで来られてよかったです(昨年は病気で欠場した)。応援も素晴らしかったです。今季は頑張ってきました。点数はまだまだですが、自己ベストが出せてうれしいです。これがこれまでのベスト演技?⋯そうですね、日々精進しているので(笑)、ベスト演技はまだこれからです!
バックランド:シーズン途中でのショート変更はこれまでになく、ハイリスクでした。結果が出てうれしいです。フリーは2年連続の大好きなプログラムです。ようやく世界最高峰の舞台で演じられるので、楽しみにしています。
(コーチ変更で変わった点は?)
バックランド:これまでよりも大きなチームで練習するということが、利点になっていると思います。マディとエヴァン(チョック/ベイツ組)をはじめ多くの選手が集っているので、練習から競い合うような良い空気が生まれています。
クームス:練習でも、トップ選手と一緒にやればハリが出ます。練習からトップ選手の圧を感じていれば、緊張感にも慣れてきますしね。イゴール(シュピルバンドコーチ)は素晴らしいコーチなんです。すごい賢者です。シュピルバンド組で練習するのは楽しいです。
マディソン・ハベル/ザカリー・ダナヒュー組(アメリカ)
SD 68.44 7位
ハベル:一瞬一瞬に命を込めようとしていました。技術面では練習通り出来ました。終演としてふさわしいものにしようと努めました。思い入れのある演目だったので、これが最後と思うと切ないです。ですから、一瞬一瞬を輝かせようと思っていました。
ダナヒュー:この演目『Hallelujah(performed by K.D. Lang)』は、僕らのこの2年間の物語です。彼女の怪我、練習が出来ない苦しみ、モントリオールでの始動、新しいコーチやチームメイトとの出会い、お互いの信頼、僕らの絆が強くなったこと——僕らの成長の軌跡です。結成以降この短い間に、いくつもの苦難を一緒に乗り越えてきました。だからこそ、チームとして強くなれました。僕らの苦闘と勝利、よろこびの“形”がこのプログラムなんです(『Hallelujah』は2人の思い出の曲。チーム結成当時、試合前で落ち着かないハベル選手のためにダナヒュー選手が毎回歌い聴かせてあげていた)。
(今大会の目標は)いくつかありますが、まずは演技に集中することです。これまでの試合では順位や点数を気にしていました。それも念頭に入れつつ、ノーミスで感動的な演技にしたいです。僕らの世界に皆さんを連れて行けるような。ショートはそうなったと思いますので、フリーでも頑張ります。その肝心なことが出来れば、結果もついて来ます。
(母国開催の世界選手権は)
ダナヒュー:2014年にこちらで開催された全米選手権ではショートでミスをして、ソチ五輪に出場出来ませんでした。それ以来初めて戻って来て、好演技になったので素晴らしい気分です。皆さんの応援も素晴らしかったです。スタンディングオベーションを頂いて、努力が報われたと、込み上げるものがありました。
ハベル:世界中に試合に行けてありがたいのですが、自国での試合のほうが、より快適でより応援もして頂けると思います。今日も会場の皆さんが熱心に応援して下さいました。シーズンを良い形で終えられそうです。
アレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン組(ロシア)
SD 63.84 11位
ステパノワ:皆さんの応援があたたかく、元気に頑張れました。ボストンの色(NHL・ブルーインズの金と黒の配色)がとても気に入っています。地元を思い出します。
ブキン:ターンでミスがあったかもしれません。フリーは修正します。ボストンは良いところですね。気分良く滑りました。フリーも楽しみです。
シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ組(イタリア)
SD 65.96 10位
ギニャール:とても良かったです。皆さんの応援の力を感じました。この順位で、フリー最終組の前のグループに入れてうれしいです。
ファブリ:シーズン全試合でショートをノーミスで滑れたのは、今季が初めてです。最後の試合は一番大変でしたが、でもノーミスの締めくくりとして頑張りました。フリーでも全てに集中して、皆さんに響く演技にしたいです。
(来年のイタリア3枠獲得に向けて)アンナとルカ(カッペリーニ/ラノッテ組)の活躍次第ですね(笑) 僕らは頑張りましたよ!もし3枠が取れたら、イタリアアイスダンス史上初です。それも夢ではないほど、イタリアアイスダンスのレベルは上がっています。とてもうれしいです。だからこそ頑張ります。
パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ組(カナダ)
SD 70.70 5位
ギルス:演技もとても良かったですし、初めて70点を超える自己ベストが出てうれしいです!プログラムの内容を変更し調整の時間も十分ではなく、靴も変えましたので大変でしたが、結果が出てよかったです。演技を楽しんだのが良かったのかもしれません。
ポワリエ:僕もパイパー同様、感動しています!皆さんの応援も力になりました。僕らの目標は、もっと上位に行ってオリンピックのメダル候補になることです。
(内容を変更したのは)
ギルス:ワルツのパートをもう少し柔らかいものにしたかったんです。前の曲は「スタッカート(短く強い刻み)」だったので。変えてから、キーポイントの箇所もうまく流れるようになりました。シーズン序盤はそこでつっかえて失点していましたので。それから、パーシャルステップシークエンスにオモシロを入れて難しくなっていたのですが、レベルを取るためにターンも明確に踏むようにしました。ステップのオールレベル4はこれが初めてで、奏功しましたね。
ポワリエ:それに、プログラムをよりドラマティックにしたかったんです。御覧の皆さんやジャッジの方々が親しみやすいような。誰もが知っているビートルズメドレーならぴったりですし、僕らの演技で、皆さんに音楽を楽しんで頂きたかったです。
(フリー『サウダージ』について)
ギルス:私達は毎年"変わってる"プログラムをやっているんです(笑) 毎年⋯(ポワリエ:「挑戦」)「挑戦」しています。リフト・ツイズル・スピンも新しくしています。私達自身が楽しんでいることで皆さんも楽しんで下さると思います。アタラシイものは目を引きますし、挑戦していきます。フリーは、何かを考えさせる、そういうプログラムです。
ポワリエ:2人共気合を入れて、振付や編曲や役作りにもこだわっています。世界中の皆さんに最後の『サウダージ』を披露するのを幸いに、楽しみにしています!
マイア・シブタニ/アレックス・シブタニ組(アメリカ)
SD 74.70 2位
マイア:素晴らしかったです。このような舞台でお気に入りのプログラムを滑れて、それが今季最高のショートになりうれしいです。皆さんの素晴らしい応援を自分達の力に変えられました。誇りに思います。今季はこのワールドに懸けてきました。練習も好調にきています。フリーは厳しい練習を積んできましたし、私達にとって特別なプログラムなんです。しかも最終滑走になり、とても楽しみにしています。
アレックス:大変満足して演技を終えました。皆さんの応援が素晴らしかったです。これまで世界各地で思い出に残る試合をしてきた中でも、アメリカの皆さんの応援はまた格別です。ここまで来るのは長かったですが、スケートやその他の面でも成長してきました。よく頑張ってきたと思います。明日はもっと楽しみです。この最高のシーズンの締めくくりにしたいです。
【会見より】
——出身地ボストンでの世界選手権への想い
アレックス:今でもボストンは特別な場所です。2014年の全米選手権もこちらで開催されましたね。そこでソチ五輪出場を決めたので、それが僕らのキャリアのハイライトのひとつです。会場には何度も来ていて、慣れ親しんでいます(笑) ワールド優勝はもちろん大きな目標にしていますので、明日も頑張ります。御覧の通り、ボストンのフィギュアスケートファンの皆さんは大変熱狂的で、スケートの伝統のある土地柄でもありますし、今大会は僕らスケーター全員にとっての素晴らしい舞台になっていますね。今季は凄まじいシーズンになっています。その勢いのまま、今大会に入りました。ただ、この試合に限って何かを変えたりはしたくなかったです。ボストンならではの良いところはたくさんあり、僕らもこの地で育まれました。今日のこの舞台には、特別な感動がありました。
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ組(アメリカ)
SD 72.46 3位
ベイツ:出来も良かったですし、応援も演技も楽しめました。シーズンベストが出てよかったです。2つ目のツイズルで僕の失敗があり、レベルも落としました。残念ですが、大失敗にはならず持ちこたえたと思います。ここまで、長く辛いシーズンでした。2つの作品に懸けてきました。最後となると名残惜しいですが、明日は全てを出し切りたいです。
チョック:母国開催試合での演技はいつも素晴らしいものです。もちろんそれはプレッシャーにも緊張にもなりますが、力にもなります。フリーに向けては好位置に着けたと思います。アメリカでのワールドは始めてです。私達もソチ五輪出場をこちらで決めたので、楽しみにまたボストンに戻って来ました。このリンクにもこの街にもとても素敵な思い出があります。試合が終わりましたら、ボストンの街をしばらく楽しむことにしています(笑) (隣で「フゥ〜」と盛り上げるベイツ選手)
ケイトリン・ウィーバー/アンドリュー・ポジェ組(カナダ)
SD 71.83 4位
ウィーバー:私達のショートのベスト演技のひとつになったと思います。この順位は狙っていた順位ではありません。全然違います。でも私達はファイターですし、終わるまで勝負は終わりません。フリーは練習してきたので自信を持っています。
ポジェ:演技は良かったです。順位は狙ったものではなかったですが、でも内容は良かったです。フリーでも、やることを自分達らしくやります。
アンナ・カッペリーニ/ルカ・ラノッテ組(イタリア)
SD 70.65 6位
カッペリーニ:私の細かいミスで、いくらか点を取りこぼしました。もうちょっと上の順位になっていたかもしれないです。残念です。試合なので、こういうこともあります。次は頑張ります。欧州選手権以降、特に表現面を仕上げてきたんですけど、練習での成果が発揮出来なくて不甲斐ないです。先週は体を痛めましたが、調整は良かったです。
ガブリエラ・パパダキス/ギヨーム・シゼロン組(フランス)
SD 76.29 1位
パパダキス:すごくうれしいです。シーズン前半は試合に出られませんでしたし、初戦の欧州選手権もそこまで良くなかったので。技術面でも芸術面でも強く打ち出せた演技になりました。正直、こんなに高得点になるとは思っていませんでした⋯4点以上も自己ベストを更新しています⋯。欧州選手権からは、もっと一体感を出せるよう、技術面も繋ぎも表現も強化してきました。
(タイトル防衛は)いつもの試合とは違った気分ではありますが、演技に集中して、出来ることをやり切りたいです。
シゼロン:高得点になって誇りに思います。ワールドは強豪が一堂に会する試合で、集中して臨みました。緊張感はここ数年で一番あったと思います。ショート1位でフリーを迎えるのはワールドでは初めてです。結果はどうなるかは分かりません。良い演技をしても、他のチームがもっと良い演技をするかもしれませんし。フリーは自分達の世界観を最大限表現したいです。
(ショートの衣装は)部分的に僕がデザインしていますが、皆のアイディアをまとめただけです。ですから自分だけのデザインではなくて、どういうのがいいかは2人で決めています。最後に僕が絵を描いて、縫製の方にお渡ししました。
【会見より】
——欧州選手権からのショートの表現面の向上について
シゼロン:いくつか変更点はあります。そこまで多くはないですが。マーチのパートを若干変えて、ワルツではより「クレッシェンド(だんだん強く)」にして、さらに盛り上がるようにしました。技術面も表現面もいつものように仕上げてきました。今日はその成果が出たと思います。
——パパダキス選手の脳震盪の経過について
パパダキス:昨年8月、ステップのチョクトゥで転倒しました。回復にはとても長くかかりました。転倒後2週間ほどで滑り始めましたが、おそるおそる滑るだけで、何も出来ませんでした。普通に滑れるようになるまでには2ヶ月かかったと思います。しかしながら、その時点でも頭痛はありましたし、精神状態も平静ではありませんでした。欧州選手権の頃(1月末)にようやくそれらがなくなりました。ただ、今でも時々頭痛はあります。でも練習に支障はありません。
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