translation, text: AIKO SHIMAZU 島津愛子
March 28 - April 3, 2016
シュエハン・ワン/レイ・ワン組(中国)
SP 57.32 15位
シュエハン:今日の演技にはあまり満足していません。2人の距離が近くなってしまい、ジャンプの転倒の後はもっと硬くなってベストの演技が出来なかったです。明日のフリーではベストを出したいです。初めてのワールド(世界選手権)は、強豪揃いでやはり他の大会とは緊張感が違います。同じ試合に出たこともないトップ選手と共に戦っていますので。練習では良かったのですが、本番にはその緊張が出てしまったと思います。
レイ:少しミスはありましたけど、僕は全体的にはまあまあだったと思います。今大会が初めてのISUチャンピオンシップスなんです。四大陸選手権はシュエハンのコンディションが良くなかったので出場しませんでした。今大会に入ってからは大変好調です。この大舞台で良い演技が出来ず残念です。まだまだ経験不足だと思います。
ルバ・イリュシェチキナ/ディラン・モスコビッチ組(カナダ)
SP 68.17 8位
イリュシェチキナ:すごく良かったです。冒頭のツイストから調子を掴みました。全体的に素晴らしくて美しかったです。練習でもノーミスはしていました。(モスコヴィッチ選手:しかも何回もね!)演技中は時々歌ってしまいます。プログラムに入り込み過ぎて、身も心も持っていかれます(笑)
モスコヴィッチ:演技中の声かけは、タイミングの合図になってます。僕らには、ルバならではの柔軟性や芸術性が持ち味としてあるので、デススパイラルのエントリーにもツカミで入れています(ショートではクリムキンイーグル)。トライアウトの2日目に彼女が「私、こういうのやってみたかった」と言い出して、そこからずっとハマってやっている次第です(笑) やっていても楽しいですし、おもしろい取り組みです。人と違うものがあるってイイですね!
(ダイナミックな演技でしたね)
イリュシェチキナ:ダイナミック?(笑) 私は落ち着いてやろうと努めていたので、それがうまく行ったのかもしれません。もし力が入り過ぎてしまうと、演技は損なわれると思います。
モスコヴィッチ:よりダイナミックに見せる工夫はしています。作品全体をダイナミックに展開させるように。振付師のデイヴィッド・ウィルソンさんと3人のコーチ達、演劇の先生と共に作品を完成させました。それもうまく行ったようですね。
(今大会の目標は)
モスコヴィッチ:安定した演技をすることです。気力を持ちながら要所を崩さず。今季は好不調の波があった中、目標を定めてやってきたので、今日もやるべきことをうまく・ラクに・楽しく出来たと思います。
ヴァレンティーナ・マルケイ/オンドレイ・ホタレック組(イタリア)
SP 59.76 13位
マルケイ:ペア2度目のワールドですが、自分自身2度目のワールドみたいです。ワールドに何回出ているか忘れてしまいましたが、何もかも初体験みたいで鳥肌が立っています。今日の得点は少し残念です。気迫もすごくあったと思うんですけど、演技構成点がそれほどではなかったので、反映されていないようです。いつもはもっと演技構成点が出ています。
(今季は)試合にたくさん出ていて、先月は大変でした。休みなく働いている感じです。休憩も取らずにずっと登り続けています。試合と試合の間も練習を詰め込んできました。
ホタレック:3ツイストは練習では好調だったのに、本番では投げるタイミングが若干合わなかったので、跳ね上がらなかったですね。レベルは2で1つ上がりましたが、GOEは低かったようで、それが本当に残念です。明日はうまく跳ね回します!今日は、演技を楽しもう、最高のものにしようと努めました。今季のベスト演技のひとつです。しかしながら、それはペア全体からすれば中ぐらいの演技です。僕らはまだ、全てのエレメンツを上げていく段階ですから。より一層精進して、来季に向けて最高級になるようにしていかなければ。このボストンワールド(世界選手権)は素晴らしいですね!客席が近いので、皆さんのかけ声も聞こえますし息もかかりそうです(笑)
(夫人のアンナ・カッペリーニ選手のアイスダンスの試合観戦は)昨晩は出来ませんでした。4時半に起きて今朝の練習に備えないといけませんでしたので。それはなかなかのチャレンジで、ちょっと疲れていたのですみません(苦笑)
(ショートを変更したのは)
マルケイ:心機一転したかったので。新鮮な空気を吸い込みたかったです。
ホタレック:前のプログラムでは自分達らしさが出ていなかったので。その理由も分かりませんでしたし、違うものに取り組んで様子を見ることにしました。僕らはまだ自分達のスタイルを探している段階で、ベストのものを追い求めています。
カーステン・ムーア=タワーズ/マイケル・マリナロ組(カナダ)
SP 66.06 10位
ムーア=タワーズ:(結成以来初の世界選手権は)素晴らしいデビューでしたが、カナダ選手権でのツイスト転倒後だったので若干不安はありました。でもここを乗り切って、自分達の本領を発揮したのでよかったです。補欠からの出場が決まった時は、まずはジュリアンとチャーリー(怪我で欠場したセガン/ビロドー組)のことをかわいそうに思っていました。ワールド出場にふさわしい、素晴らしいシーズンを送っていましたから。しかし私達にとってはこれまでで最大のチャンスなので、準備は整えてきました。
今日の演技は全体的には力強かったのですが、デススパイラルとステップでレベルを落としたので、それがだめでしたね。思わぬ落とし穴です。そこでもっと点を伸ばせたので残念です。ジャンプもいつもより良くなかったです。フリーでは修正します。
マリナロ:今日の演技は楽しめました。今大会の目標は、練習通りの演技をして自己ベストを出すことだったので、それは達成しました。フリーも同じように挑んで、ここからさらに上がっていきたいです。
須藤澄玲/フランシス・ブードロー=オデ組(日本)
SP 38.50 22位
【J SPORTS 放送より】
須藤:今は悔しさがまず浮かびます。ただ、これからに向けての良い経験になりました。
オデ:(日本語で)練習は良かったです。ちょっと本番は「大変」?(須藤選手に確認しながら)でした。(日本語をオデ選手に伝える須藤選手:「あまり良くなかった」)
オデ:(英語で)ワールドに出場出来てうれしいです。今季はここまで良い演技でしたが、今日のような失敗が起こるのもまたフィギュアスケートです。緊張はそれほどしていませんでしたが、思い通りの調整が出来ず、厳しかったです。
須藤:3月の始めに膝を怪我してしまって十分な練習が出来なかったので、万全な状態で臨めなかったのが悔しいです。来季は万全な状態で試合に臨んで、これからもっともっと上を目指して頑張りたいです。
アリオナ・サフチェンコ/ブルーノ・マッソー組(ドイツ)
SP 74.22 4位
サフチェンコ:ベストの演技ではなかったです。細かい失敗がいくつかありました。スロー3フリップで両足着氷になったのは、高さが出て回り過ぎてしまい、着氷のタイミングが遅れてしまいました。またワールドに戻って来られて、よろこんでいます。競技復帰してよかったです。新しい始まりで、一瞬一瞬を楽しんでいます。まだやるべきことは多いですが、そのポテンシャルはあると思います。今季は試合に出る時期が遅かったですし、今大会が復帰戦のようなものです。ですから何か特段のものを目指しているわけではなく、ただ今出来ることをお見せしたいと思っています。
マッソー:まだ結成から2シーズンで、ペアとしては短いほうです。欧州選手権にも出場しましたが、ワールドとは規模が違います。今日は失敗もありましたが、精一杯頑張りました。今大会の目標はショートとフリーを揃えて、欧州選手権よりも良い演技をすることです。順位や点数は気にしていません。
タラ・ケイン/ダニエル・オシェイ組(アメリカ)
SP 59.27 14位
オシェイ:アメリカの皆さんの前で演技が出来て、素晴らしい機会になりました。応援は最高で、多大な力を与えて下さいました。失敗があったのは残念ですけれども、フリーに向けて上げていって、攻め続けます。ステップでの転倒は、何がどうなったのか、帰って検証しないといけません。
ケイン:私は正直、今日の演技にはがっかりしています。今季の大一番の出だしとしてはがっかりです。ここまで好調で安定していたのですが、それはエレメンツでお見せ出来たとは思います。ステップでつまらない転倒があって、気を取り直すのにしばらくかかりそうです⋯。気を取り直して、フリーの展開もしっかり考えて臨みます。
ニコル・デラ・モニカ/マッテオ・グアリーゼ組(イタリア)
SP 64.82 11位
デラ・モニカ:演技前は少し緊張していましたが、最後まで攻められてうれしいです。完璧ではなく、もうちょっと出来るのですが、でも満足しています。
グアリーゼ:今季最後のショートで最高の演技をしたかったので、本当にうれしいです。演技の最後、彼女は泣きそうになってましたね(笑) 今大会はトップ10を目標にしています。怪我や所属連盟の変更もあり昨季は難しかったです。フリーはノーミスで、今季一番の演技にしたいです。
(フリーのプログラムは)
デラ・モニカ:『ロミオとジュリエット』ですが、違う物語を演じます。斬新な音楽を使っていて、宇宙への旅、みたいな。
グアリーゼ:僕が宇宙船の船長で、ニコルを星まで飛ばすんです。素敵な音楽で繋ぎの振付も見どころです。演技も多分良いでしょう(笑)
デラ・モニカ:(笑)
グアリーゼ:明日はベストの演技になるでしょう!
エフゲニア・タラソワ/ウラジミール・モロゾフ組(ロシア)
SP 72.00 6位
モロゾフ:演技は良かったです。ノーミスで今季のベストでした。ワールドのショートでポテンシャルを最大限に発揮出来たので、大変満足しています。これ以上なくうれしいです。会場には(使用音楽の)アイリッシュの方が多いようで、皆さんとどんどん盛り上がっていくのを感じました。フリーは練習を積んできましたので、ノーミスで行くと思います。攻めていきます。今大会は強豪揃いですので。ロシアチームはもちろん、アメリカチームも好調ですね。
タラソワ:ワールドは2回目で、慣れてきました。こんなに大きな会場で大観衆の前で演技が出来てうれしいです。リンクはいつもより小さいので、2週間早くアメリカ入りしてニューヨークで練習していました。でも小さいリンクでの試合は、今季でもこれが初めてではありません。
ヴァネッサ・ジェームス/モルガン・シプレ組(フランス)
SP 66.69 9位
ジェームス:今日の演技は本当に良かったです。デススパイラルとスピンのレベルも揃えました。今季、ショートではスピンとデススパイラルのレベルの取りこぼし以外はノーミスだったので、すごく気になっていました。会場は綺麗で、皆さんの応援は素晴らしかったです。アメリカで演技するのはいつもうれしいです。家族が観に来ているので、良い演技になって誇りに思います。
シプレ:今日は好調でした。やるべきことが出来てうれしいです。今季は大変でした。毎回、つまらないミスをして、しかもそれが手痛い失点になっていましたから。それでISUグランプリファイナル出場も欧州選手権のメダルも逃してしまいました。ですから精神面で調整の難しさを感じていました。フリーはスロー4回転と3回転+3回転のコンビネーションジャンプを予定しています。(ジェームス&シプレ:)お見逃しなく!
チェン・ペン/ハオ・ジャン組(中国)
SP 60.01 12位
ペン:今日の演技はいつもとはかけ離れたものでした。7つのエレメンツで2つにミスが出ました。スロージャンプで転倒して、それが残りの演技にも影響したので、悔しいです。
ジャン:明日は今出来るベストの演技になるように努めます。少しでも上を目指して戦います。フリーはスロー4回転をやりません。現状のコンディションは十分ではないので。昨年12月、4ツイストの練習中に腰を骨折し、3ヶ月休養していました。練習を始めてまだ3週間です。今大会は、今出来ることをうまくやれたらと願っています。(日本語で)アリガトウ。
タチアナ・ヴォロソジャル/マキシム・トランコフ組(ロシア)
SP 77.13 3位
ヴォロソジャル:スロージャンプで失敗しましたが、その他のエレメンツは良かったです。全体的に好調でした。
トランコフ:絶好調とまではいきませんが、非常にうまく行ったと思います。互いや音楽に心を通わせながら演技していました。スタンディングオベーションを頂いたので、それが僕らにとっての一番大切なことでしょう。スロージャンプでTanja(ヴォロソジャル選手)が両足着氷になったのは、守りに入ったのかもしれません。最終滑走ということもありましたし。長らく最終滑走はありませんでした。驚きなのは、ツイストでレベル3しか取れていないことです。長らくレベル3になったことはないです。フリーは今季ラストの好演技を願っています。来季はどうなるか分かりませんし、2人が満足して、終わり良ければ全てよし、となるように。そのためにはノーミスにしなければ(笑)
【会見より】
——2013年以来3年振りの世界選手権は
トランコフ:魔法にでもかけられたようです。(隣で微笑むヴォロソジャル選手)というのも、2011年の結成以来初のワールドも、ショートは(グループ)最終滑走で3位でした。2011年はフリーでも最終滑走で、今年もそうなりました。同じ道を辿っています(笑) 3年振りに出場すると、「初めて」のワールドという感じもしますね。3年分の経験がない、ということですから。そういうわけで3位という順位や演技に対しても、これでよしとしています。だって「初めて」ですからね(笑) ここまで来るのは大変でした。体だって若返るはずもありませんし。復帰シーズンは大変です。容赦ないって感じです。これも勉強ですね。完璧に滑らないと。明日はどうなるか楽しみです。ちなみに、2011年は総合2位でした(一同 笑)
——五輪への取り組みについて
トランコフ:ソチ五輪を目指すために、僕らは組むことになったんです。タチアナは国籍も(ウクライナからロシアに)変えました。全てソチ五輪のためでした。全盛期をソチ五輪で迎え、2つの金メダルを獲得し、1大会金メダル2つという史上初の記録も作りました。ソチ五輪で、良いことは数多ありました。まず母国開催の五輪でしたし、ショートもフリーも好演技になりました。盛大な祝福を受け、僕らはロシアのスターになりました。ソチ五輪のことなら何時間だって話せます(笑) でも一番大切なのは、ソチで僕らが互いを「家族」になれると感じたことです。パートナーとしての存在を超えて。そうして僕らは夫妻になったわけですから、ソチ五輪のことはいつも大切に胸にしまっています。
今は子供のことを考えています。次のピョンチャン五輪の後が、今度は子供を授かる時になるでしょうね。五輪チャンピオン、ワールドチャンピオン、欧州チャンピオン、ロシアチャンピオン、とタイトルは全て取りましたし、もう結果については大満足です。今は、演技を楽しんで他の選手の演技も楽しもうとしているところです。今日のスイ/ハン組の演技は素晴らしかったです。ピョンチャン五輪は彼らの好機になるはずです。素晴らしい技術を持ち、踊りも優れています。メーガンとエリック(デュハメル/ラドフォード組)はもちろん技術巧者であり、ワールドチャンピオンでもあります。彼らもピョンチャンの金メダル候補ですね。僕にとっては、覇権争いを複数で出来るのはうれしいことです。以前はドイツのサフチェンコ/ゾルコビー組1組との熾烈な争いでした。今は5組から6組のトップ争いで、もっとおもしろくなっています。ただ前述の通り、今の僕らの目標は演技や試合を楽しむことです。もちろんメダルを獲得出来たら最高ですけれども、今はこういう感じでいます。以前とは違い、金メダルのためだけに懸けているわけではありません。
クセニア・ストルボワ/ヒョードル・クリモフ組(ロシア)
SP 73.98 5位
クリモフ:ベストではなかったですが、まあ良かったと思います。満足しています。調整には3週間しかなく、十分ではありませんでした。今大会は自分達のために滑って、ノーミスをして調子を取り戻したいです。長い間休養していましたので。(腰と首の)怪我はもう大丈夫です。滑っていても痛みはありません。まだ少しオフアイスでの支障はありますが、滑りに影響するほどではありません。
ストルボワ:私もふくらはぎを痛めていました。2ヶ月半は何も出来ませんでした。今季は怪我が多く大変なシーズンです。
ウェンジン・スイ/ツォン・ハン組(中国)
SP 80.85 1位
ハン:(日本語で)コンバンワー。ゴブサター。スミマサーイ。
スイ:(笑)
スイ:練習通りのことが出来て、この大舞台でベストを出せてうれしいです。フリーでもベストの演技をしたいです。
ハン:試合で、この会場の皆様に完璧な演技をお届け出来て幸いです。フリーでも今日のように頑張ります。フリーはスピンに問題があったので、四大陸選手権の後修正して臨んできました。仕上がりは非常に良いです。4スローと4ツイストをやります。練習では好調なので、試合でもベストを出せたらいいです。
ハン:(パン/トン組以来6年振りの中国ペアの金メダル獲得に向けては)順位や点数のことはあまり考えたくないので、ただ演技だけに集中したいです。練習通りのベストを出したいですし、またそうなるとも思います。エレメンツはやり切る自信がありますし、そこは大丈夫だと思います。
【会見より】
——五輪への取り組みについて
ハン:ソチ五輪後は、自分達の課題の洗い出しに努めました。コーチ達と2つの計画を立てました。1つは4年計画、もう1つは8年計画です。全ての面を向上させたいです。ピョンチャン五輪までの残りの2シーズンも一歩一歩進み続け、ひとつひとつの機会を掴み取り、ベストを出していきます。
——アーティストリー(芸術性)の向上について
ハン:ホンボー・ツァオコーチ(シェン/ツァオ組)に習い始めてから、スケーティングと表現の課題に気付かされました。ツァオコーチからパートナーシップを学び、ユニゾンの改善に励んできました。毎日、他のペア選手よりも時間を割いてスケーティングの練習もして、エッジワークも伸びました。そういった氷上練習のみならず、オフアイスでもダンスのレッスンを受け、表現や踊りの面で磨いてきました。
——ケミストリー(かけあいの妙味)の出し方は?
スイ:ないです、私達にはケミストリー感ないです。(一同 笑)
ハン:⋯っていうのは※冗談ですからね(一同 笑) 僕らはお互い気に入ってますし、いとこみたいな感じです。5年以上前からの親交でもありますし、日々一生懸命に共にやってきました。彼女が足を怪我した頃は、試合に復帰しても結果が振るわず、オリンピックにも行けませんでした。共に哀しみも味わいました。そこから、2人のスケート人生を上向きにしようと頑張ってきました。「何もかも向上させたい」、その成果が今感じられています。
スイ:⋯マジメか(一同 笑) っていう風に彼は堅物なんです(笑) こんな風に毎日毎日話が長いし、お父さんか(一同 笑) ケミストリー感、ないです(笑) まあ真面目に、氷上での私達のケミストリー感についてですけれども、「音楽を楽しんでいること」だと思います。プログラムには音楽が奏でる曲想や物語があり、それを滑りで、体で伝えることを目指しています。そのような意識を共有することで、氷上でのケミストリーをもたらそうとしてはいます。
アレクサ・シメカ/クリス・クニエリム組(アメリカ)
SP 71.37 7位
シメカ:美しい演技になりました。今日よりも良い演技が出来るとは思えないですが、このような強豪揃いの大会において失敗は許されません。ですから失敗は残念ですし⋯でも前向きに頑張ります。
クニエリム:僕の3サルコウの転倒を除けば良かったです。フリーは仕上がりも良いです。
(母国開催の世界選手権は)
シメカ:「応援されている」ということを全身に感じて、リラックス出来ました。
クニエリム:応援はストレスには絶対なりませんし、頑張れます。大声援に後押しされるというのは素晴らしいことです。
メーガン・デュハメル/エリック・ラドフォード組(カナダ)
SP 78.18 2位
デュハメル:今季は不安定なシーズンで、国際試合ではまだショートのノーミスがありませんでした。ですからショートに集中して、ここで自分達の力が出せるようにワールドに臨んできました。ツイストがそれほどスムースではなかったんですけど、キャッチは決まりました。今季はキャッチが悪くて、気になっていたところでしたので、ここで決まってうれしいです。タイトル防衛というのが初めてなので、それで緊張していました。音楽が鳴り止み、「最高のものを出せた」と思えたら、最高の気分です。プログラムの終盤は疲れてしんどくなったので、心配でした。演技前は二人で「誇りを持ってやろう」と話して臨みました。昨季王者としても、自己ベストの演技になってうれしいです。苦しいシーズンの中、存在を忘れられないようにしたかったので(笑) フリーも今日と同じように演技後によろこべるような、誇りに思えるような演技を目指しています。それが達成出来たら金メダルも取れると思います。
(四大陸選手権の棄権は)ウイルス性胃腸炎だったのですが、フリーの前に悪化して、5分も滑っていられませんでした。
ラドフォード:今日はやり切ったと思います。演技前は少し緊張していましたが、集中もしていました。それがここまでのショートとは違ったと思います。フリーにも自信を持って臨めます。フリーでは、コントロールして、ハチ切れながらも自分達を見失うことのないようにしたいです。
(今大会までの調整は)ワールドは他の試合と違って調整期間が長いです。ワールドの前の試合までの試合間隔は2週間ぐらいで、細部の修正もなかなか出来ないのですが、今回は細部まで磨き上げてきました。
【会見より】
——五輪への取り組みについて
デュハメル:ソチ五輪出場は、ひとつの夢でした。長い間それに懸けていました。ソチ五輪は生涯忘れえぬ思い出です。ピョンチャン五輪については、まだ根を詰めて考え過ぎたくないと思っていて、日々のプロセスを楽しんでいます。もちろん、そうこうしているうちにすぐ五輪はやって来る、とも思っています(笑) ソチでは最高の演技にはならなかったので、ピョンチャンでは自分達の競技人生最後に最高の演技をしたいです。ピョンチャンをもって五輪出場は最後になるでしょうし、有終の美を集大成で飾りたいです。
——会場の盛り上がりについて・応援との一体感の出し方
デュハメル:ペアスピンでは音楽のアクセントに合わせて回っているんですけど、ペアスピンなので、特にそれが演目のハイライトではないんです。でもそこからの皆さんの盛り上がりがすごかったです!すごくうれしかったです!演技の最後まで大声援を下さいました。エリックより先に締めポーズを決めちゃったんですけど、大歓声で音楽が聴こえないので、この辺でおしまいかな?と勘で終わってしまいました(笑) 皆様の応援は素晴らしかったです!
ラドフォード:皆さんの応援の素晴らしさに感銘を受けました。全カテゴリーに渡って全スケーターを応援されていましたね!僕らも観ていましたが、熱狂的です。リンクに出て演技を始めても、この会場の凄まじい熱気に包まれると、「これだけの方々の心を掴めるのか」と圧倒されてしまいます。でもエレメンツや振付での見せ場を重ねるにつれ、応援と一体になってきます。時にはそうならないこともありますが。今日は一体となる演技が出来て、皆さんと共に感動出来ました。それが全てのアスリート・全てのスケーターにとっての夢なんです。
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