July 15, 2016
本日7月15日(金)よりダイドードリンコアイスアリーナ(西東京市・東伏見)にて4日間行われる『プリンスアイスワールド東京公演』初回公演に行って来ました。印象に残った演技などをお送りします。
► オープニング
カラフルな衣装で「J-POPS」の電飾文字とともに登場。ゲストスケーター紹介からPIW(プリンスアイスワールド)スケーターたちと交わっていく構成、とても楽しく見応えのあるオープニングです。
► PIWチームの前半のみどころ
ロックバージョンの『地上の星』は小林宏一さん率いる男性陣が荒々しく男らしい演技を披露するプログラムですが、後半は女性陣も加わって、普段の可愛らしい姿からは想像もつかないワイルドな動きや表情が楽しめます。さらに『奇跡の地球』は駒場幸大さんのオンステージ。前半のステップ、ラストのしつこいぐらいの観客へのアピールは見逃せません。
► 前半ゲストスケーターの演目
永井優香選手 EX『Let It Be』
村上佳菜子選手 EX『Seven Nation Army(by The White Stripes)』
織田信成さん『Lay Me Down(by Sam Smith)』※17日18日は『Top Hat』
宇野昌磨選手 EX『See You Again feat. Charlie Puth(by Wiz Khalifa)』
特に印象に残ったのは、織田信成さん。シンプルな衣装でしっとりと、持ち前のスケーティングの良さが光るプログラム。エッジの深いスパイラル、イーグル、スケート技術のひとつひとつが本当に素晴らしいです。
また、宇野昌磨選手のクリムキンイーグルがこれまでよりさらに深く、もうすぐ肩や頭が氷に着きそうな勢いでした。4トゥループも簡単に決めていて、調子の良さが窺えました。
永井選手は、17日18日公演では今季のSP(ショートプログラム)『Fantasy for Violin and Orchestra』を披露します。15日16日公演のEX(エキシビション)と共に、振付はコーチの関徳武先生、竹内理恵さんの振り直しとのことです。
► PIWチームの後半のみどころ
『ひこうき雲』ではキッズスケーターが登場。緊張した表情の子、楽しそうに演技する子、既に観客へのアピールが上手な子とさまざま。途中からPIWチームの女性陣が加わり一緒に滑ります。この子どもたちが成長するとこんな立派なスケーターになるんだなと感慨深くなりました。また『ハナミズキ』で見せる瀬尾茜さんの腕使いの美しさがとても印象的でした。
► 後半ゲストスケーターの演目
本田武史さん『This is the Moment』
本郷理華選手 SP『Carmina Burana』
安藤美姫さん『I’m Proud(by 華原朋美)』※17日18日は『Malaguena』
町田樹さん『あなたに逢いたくて〜Missing you〜(by 松田聖子)』
荒川静香さん『One World(by Celtic Woman)』
町田さんの演技が全てを持って行きました。リンクに現れた瞬間に会場全体の空気を支配するという感じです。賛否両論、物議を醸すプログラムですが、実際に目の前で見ると、映像で見たもの、想像していたものとは全く違いました。
通常歌詞に込められるのは滑っている人の想いですが、このプログラムは見ている側の「町田さんに逢いたかった」想いが嫌でも溢れてくる仕掛けです。「♪一緒に過ごした日々を」のところでは現役時代の姿が走馬灯のように思い出されます。
そして一番感じたのは、スケートをこんなにも自分なりの方法で滑るスケーターというのは世界のトップスケーターの中でも極わずかではないかということです。選手生活の中で身につけた技術、あらゆる振付師からもらった引き出し、それらを駆使してスケーターは自分なりの滑りを確立していくと思います。町田さんの演技は、それだけに頼っていません。スケートで何が出来るか、どんなポジションでどんな間でどんな滑り方をすればよりプログラムの世界を表現出来るかを、町田さんが自分なりに考え創り出していることにとても感動しました。
引退し、滑ることが本業ではなくなった今でも、こうしてPIWに出演してくれることに、本当に感謝の気持ちが溢れました。是非皆さんも目の前で見て欲しいと思います。
15日16日出演の村上選手と宇野選手に替わり、17日18日には樋口新葉選手(演目『白夜を行く』)と山本草太選手(演目『Anthem』)が出演します。