Backstage with Japan Skates @ 2012 World Team Trophy
Japan Skates sent our reporters to "WTT" 世界国別対抗戦 in Tokyo.
thanks to: ROBIN RITOSS & JAPAN SPORTS for their splendid photos, PAJA for her sincere illustrations
translation: AIKO SHIMAZU 島津愛子
April 19-22 in Tokyo, 2012

Chris REED クリス・リード, Cathy REED キャシー・リード, Mervin TRAN マーヴィン・トラン, Narumi TAKAHASHI 高橋成美, Akiko SUZUKI 鈴木明子,Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔, Kanako MURAKAMI 村上佳菜子, Takahiko KOZUKA 小塚崇彦 © Robin Ritoss


☞ in English


((鈴木明子選手/村上佳菜子選手/高橋大輔選手/小塚崇彦選手/高橋・トラン組/リード組/安藤美姫選手/パトリック・チャン選手/カロリーナ・コストナー選手のインタビュー、キャプテン会見/ライブリポート と続きます))


鈴木明子選手


Akiko SUZUKI 鈴木明子 © Robin Ritoss
EX"Ladies in Lavender" @ 2012 WTT


水曜日 日本チーム会見

今シーズン最後の試合ということで。このシーズンは、自分自身いろんな意味で成長できたいいシーズンだったと思うので、その締めくくりとして、しっかりと自分の力を発揮して、皆と力を合わせてチームジャパンとしてがんばれたらな、と思います。

——今大会の抱負
世界選手権では、ショートもフリーもひとつずつジャンプでミス(3Lz、後半の3Lzのコンビネーション)が出てしまったので、そのミスを修正してクリーンなプログラムを滑るということと、あとは、このプログラムで滑るのがこれで最後となりますので、自分らしく最後までやり切れることが出来たら、充実した気持ちで終えられると思うので、心を込めて滑りたいです。

——団体戦と個人戦の心境の違い
個人で試合をするのとはまた違った緊張感もあり、責任感も違ったものになるんじゃないかな、と思っているのですが、ただ、「皆でがんばる!」と励まし合いながら、それを力に変えて試合に臨めたらいいな、という風に思っています。

——ソチオリンピックで団体戦が採用されたことについて
自分が「ソチ」をまだ考えているわけではないので(笑) まぁ、1年1年やって行って、もし出ることになったらこの試合の経験が活きて来るんじゃないかな、と思います。

——世界選手権からの短い調整期間について
世界選手権にピークを合わせていたので、帰国して4日滑らずにそこからまた練習を再開したのですが、その時にびっくりするほどスケートが滑らなくなっていて、自分でも経験したことのない感じだったんですけれども、「今だからこそ基礎的なことからやり直そう」と思って、しっかりと基礎練習をしたら、体がどんどん動いて来てくれたので、徐々に練習はうまく出来てきたと思います。
ただ、気持ちの面では、心と体がうまく一致しなくて、先生にはかなり⋯ 後ろからハッパかけてもらいました(笑) たくさんケンカをして(笑)、練習して来ましたけれども、そうやって先生が「もう一度モチベーションを上げよう」とがんばってくれたことによって、動けるようになったのでよかったな、と思っています。


Akiko SUZUKI 鈴木明子 © Robin Ritoss
SP"Hungarian Rhapsody" @ 2012 WTT

SP後

67.51(PB) TES36.48 PCS31.03 2nd place
{3T-3T +1.00, 3Lz +0.80, FCSp4 +0.50, 2A +0.86, CCoSp4 +0.71, SlSt4 +1.40, LSp3 +0.71}

(演技が終わった後にとても喜ばれていましたね:) 3T-3Tが決まって3Lzも決まったのがNHK杯のショートしかなかったので、今日演技前にコーチに「終わったら飛び跳ねたいよね、一緒に!」と言って臨みました。それが出来てすごくよかったなと思っています。
(世界選手権でダブルになった3Lzを成功させましたね:) 世界選手権と同じミスがないように、3T-3Tを降りた後も「次の3Lzに注意しなければいけない」とすぐに頭を切り替えて、同じミスをしたくないと思っていたので。でも、帰って来てから、「ルッツの前すごく慎重だった」と言われましたので(笑)、すごく慎重になっていたと思いますが、うまく行ったので、そこは修正できたと思います。

——PB更新について
すべて完璧ではなかったんですけど、会場のお客さんが手拍子でほんっとに盛り上げて下さったので、私の気持ちも高まって演技にいい影響があったんじゃないかな、という風に思います。

——団体戦で戦ってみて
(村上選手の演技の後)会場の歓声が聞こえて、「ああ、良い演技だったんだな!」というのが分かって、ちょっとプレッシャーにも感じたんですけど、それを悪いこととは思わずに、こうやって皆でチームとして戦えることをうれしく思って、精一杯、今この時間をエンジョイしようと思っていました。

——フリーに向けて
今シーズン最後の試合になるので、本当に今持っている力を全て出し切って、出し惜しみせずに、終わった後に「今シーズン本当によかったな」と思えるようなフリーにしたいです。
(具体的な課題:) 今シーズン、まだジャンプが全てミスなく出来てはいないので、ジャンプのミスなく⋯ お客さんが「アアッ」とならずに済むように(笑)、最後まで皆で盛り上がっていけるような演技になればいいな、と思っています。

Akiko SUZUKI 鈴木明子 © Robin Ritoss
SP"Hungarian Rhapsody" @ 2012 WTT


Akiko SUZUKI 鈴木明子 © Robin Ritoss
FS"Die Fledermaus" @ 2012 WTT

FS後

120.28 TES57.04 PCS63.24 2nd place overall 187.79(PB) 1st place
{3Lz(e) -0.50, 2A-3T +0.90, 3F +0.70, CCoSp4 +0.57, FCSp4 +0.57, ChSp1 +1.10 // 3Lo-2T-2Lo< -0.70 (planned 3Lo-2Lo-2Lo), 3S +0.90, 2Lz(e)-2T -0.43 (planned 3Lz-2Lo), 1Lo -0.06 (planned 3Lo), SlSt4 +1.10, FCCoSp4 +0.71}

——今季の最終戦を終えて
結果としてはすごくいい結果で終われましたが、ただ、自分の演技内容としては不完全燃焼だったかなという風に思うんですけども。それは、「来シーズンまたがんばらなきゃいけないな」っていう気持ちにつながっています。

——最後のステップについて
(大声援の中で踊っていた心境:) 最後はホントに、お客さんも、他の国の選手達もすごく応援してくれていたので、すごく心強かったですし、最後まで全力でやろうって思いながら滑っていました。

——演技前、フランスのペシャラ選手(アイスダンス)がAKIKO(あっこ)コールを仕切ってましたね(笑)
緊張していたんですけれども、入る前から選手席ですごく応援してくれたので、少しほぐれたっていうのもありますし、すごくうれしかったです。ありがたいなーって思って。先生達と「ありがたいねー」って言いながら見てたので。すごく心強かったです。

——WTT女子総合1位(PB更新)の結果について
んー⋯今シーズン通してずっと、だったんですけれども、結果と内容がなかなか(苦笑) 結果の方が良くて、内容はもう少しいい演技が出来たなっていうところで。最後までそれで終わってしまったので⋯すごく複雑です。なんて言っていいのか分からないんですけど。ただ、結果としてこういう風に今シーズンよかったことは、自分の自信にもなりましたし、まだまだこれでは満足は出来ないので「もっとがんばろう」っていう気持ちになりました。

——WTTを終えて
(今大会を経験してどんなことを感じましたか:) この試合に来るまでは、世界選手権が終わってからの調整に⋯気持ちの上でも体の上でもなかなか上手くかみ合わず、自分の準備が完璧に出来ているわけではなかったので、最初のうちは不安もあったんですけれども、ただそこはこう、チーム一丸となって皆で励まし合いながらがんばれたことで、自分もまたモチベーションがグッと上がりましたし、それによっていい結果も出ました。日本チームだけではなく海外の選手達も応援し合って楽しめる試合になったので、本当にこの試合に出場することが出来て、すごくよかったなと思います。

——ソチオリンピックについて
(今大会の結果を受けてモチベーションも上がったのではないでしょうか?:) んー⋯まあオリンピックに関してはまだまだ⋯どこまで自分が続けるか分からないんですけれども、来シーズンに向けては「あ、もう1回がんばろう」という気持ちにはなりました。

Akiko SUZUKI 鈴木明子 © Robin Ritoss
FS"Die Fledermaus" @ 2012 WTT


日曜日 一夜明け会見

——一夜明けて
やはり今回は一夜明けても悔しい気持ちの方が大きいです。やっぱり、一番いいフリーがしたいなぁと思っていたのですけれども、それは叶わなかったので(苦笑)、んー、ちょっと悔しいです。

——チーム皆で団体戦を戦ってみて
もともと日本チームはすごく仲はいいんですけれども、またこの試合をしたことによって、すごく、皆⋯こう、団結力も増したと思いますし、また個々にがんばろうという気持ちも多分皆持っていると思うので、私はすごくいい経験になったなーという風に思います。

——オリンピックで団体戦と個人戦に両方出る場合、団体戦が個人戦に及ぼす精神的な影響について、どう思われますか?
私自身、バンクーバーオリンピックの時に、もちろん世界選手権にも出たことがないまま「一番大きな試合がオリンピック」だったので、ものすごくこう、精神的にも⋯んー⋯結構不安定だったというか。だから、またピークをどういう風にもって行くかっていうのは、まだまだ自分では分からないですけれども。精神的にもタフじゃなければいけないと思いますし、もちろん体力的にもタフでないとやってはいけないと思いますが、今のところまだ自分では想像が出来ません。
(演技回数が多くなって大変、ということでしょうか?:) 普段は毎日通しているので、プログラムを滑ることに関しては皆何も問題はないと思うんですけども、やはり精神的に「試合」となるとすごくこう⋯気持ちの面でかなり消耗してしまうので、そこの方がまず大変じゃないかな、という風に思います。

——来季について
(具体的に計画されていることはありますか?:) またすぐ、新しいプログラムを作りに行くと思うんですけれども。また違った自分を出せるようなプログラムを、と。これから相談するのでどうなるか分からないのですけれど、一応、自分の中の考えとしては、また違ったテイストもしてみたいなぁというのもありますし、あと技術的なことも、今シーズンは三回転三回転(3T-3T)を初めて飛べたってこともありますけれども、今の難度で満足せずに、もう1ランク上のジャンプを飛べるように、全てにおいてまた「あ、またランクが1つ上がったな」と思われるようなスケートにしたいなと思います。現役を続ける以上、成長し続けて行きたいと思うので、ここからまた自分としては「未知との(笑) 遭遇」になってくると思うんですけれども、ただ、その、「こうでなくてはいけない」というわけではなくて、「自分はもうこの道を進む」と決めたからには、色んな例は関係なく、どんどんどんどん、ここからも成長し続けて挑戦したいと思っています。
(来季挑戦したいこと:) グランプリファイナルのケベックの地でなぜか飛べたフリップ-トゥループの3-3を、先生にはケベックに置いてきたって言われるんですけど(笑)、なかなか取り戻せていなくて、ニースの世界選手権の後にようやくちょっと戻って来たり来なかったりっていうところだったので、やはりそれを自分のものにしたいなっていう気持ちがあります。それはトゥループ-トゥループが飛びたいと思ったのと同じ理由で、ここまで来たら、いや、「出来るんだったらやりたい」っていう気持ちが強くなってきたので、それを試合で出来るようにしたいなぁと思います。

——現役続行を決断したタイミング
一応、表明したのは昨日だったんですけど、でも⋯ 世界選手権の直後の取材では(去就を)なかなか考えられなかったんですけど、時間が経ってくるにつれて、まあ(笑) 色々ともう次のシーズンに向けてプランは練っていたので、「振付にいつ行く」とか、「どこに行く」とかはもう⋯実際もうアポは取ってあるので(笑)、自分の中ではきちんと決めてはいました。
ただ、昨日終わった時点では本当に悔しくて⋯もちろん「これじゃ辞められないな」と、うん、素直に思いましたし、またこの試合を終えて、まだまだこうやってチームで、日本の代表としてやりたいう気持ちがまだあったので。この試合に来るまで、どこまで自分がその「戦う」っていう気持ちになれるかどうか、っていうのは分からなかったんですけど、案外まだ負けず嫌いだったみたいで(笑)、もうちょっとがんばりたいなって思います。

——競技引退の時期から逆算して一年ごとの目標を立てているのでしょうか。
「逆算」⋯では、私は出来ないと思うので、とにかく、毎年、自分が出来る限りの最善を尽くして、やってみるというかんじ?だからどこで終わるかが自分では想像できてない。区切りよくここで、っていうよりも、自分がもうこれ以上は出来ないと思った時が、自分が辞める時だと思います。

——現役続行を決めさせたもの
自分の演技に満足できなかったというか。結果としては今シーズンすごくよかったんですけど、やはり、自分が今持ってるものが全て出せたっていう感覚がなかったので。やっぱり、「や、もうちょっと見せられたのに」っていうところがまだあるので。そういった点が、「まだ続けたいな」ということにつながっています。
あとはもちろん髙橋(大輔)選手が頑張っているっていうのが、すごく自分の中で、「あ、自分もがんばらなきゃ」っていうか。髙橋選手がフリーで素晴らしい演技でノーミスをして、自分はそれが出来なくて、昨日終えた時点で「なんか負けた」感があって悔しいな、って思っちゃったので。あの、全然カテゴリー違うんですけど(笑) なんかそこで張り合っちゃう自分がいて、「早く追いつきたいな」っていう⋯ すごくそういうのも励みになります。

——年齢的な衰えを感じさせないのですが、「鈴木選手: そんなことないです(笑)」
どのようにケアされているのでしょうか。
実際、練習内の与えられた時間で動ける量を考えると、今までの中で、もしかしたら今一番動けてるかもしれないんですけど、回復っていう面で、疲れが取れにくいっていうのはやはり以前よりはあるので、その「アフターケア」がすごくこれからは大事になってくると思います。
あとは、睡眠の質とか栄養の質とかそれもすべて含めて、「自己管理」していかなければいけないと思っているので、そういったところも気を付けています。
あと、オフも取らなくてはいけないけれども、次の始動が遅くなるので、「オフの取り方」もすごく大事になってきます。休めば次の日元気っていう以前とは違いますので、そういったことも自分で経験して行く中で自分のペースを掴んで。「今の体の状態とどういう風に合わせていったら一番いい状態になるか」は、どんどん日に日に変わってくると思うので、そういった点は自分でも気を付けていきたいなって。ただ、動けるうちは積極的に動いていきたいなって思います。

Akiko SUZUKI 鈴木明子 © Robin Ritoss
FS"Die Fledermaus" @ 2012 WTT


☞ Akiko SUZUKI 鈴木明子選手 ビデオメッセージ @ FSWJ(外国人スポーツ記者クラブ) meeting on April 23, 2012



村上佳菜子選手


水曜日 日本チーム会見

いつもフリーがうまく行かないので、今回はフリーに力を入れてがんばりたいと思います。

——今大会の抱負
全日本・世界選手権でも、ショートはすごくよかったんですけど、フリーはいつも悔いが残る演技だったので、最後の試合でノーミスが理想なんですけど、満足できるようなフリーが出来ればいいな、と思います。

——団体戦と個人戦の心境の違い
個人の時はすごく緊張するんですけど、今は「足を引っ張っちゃいけないな」という気持ちがすごく大きいので、団体戦は初めてなのですが、そこが一番違うと思います。

——世界選手権からの短い調整期間について
世界選手権が終わってから、「終わった〜」という気持ちが強くて、「試合があるからがんばらなきゃ!」と思ってたんですけど、なかなかモチベーションが上がって来なくて。すごく練習も大変だったんですけど、1週間前くらいから、やっとすこし調子が上がって来ました。


Kanako MURAKAMI 村上佳菜子 © Robin Ritoss
SP"Violin Muse" @ 2012 WTT

SP後

63.78(PB) TES34.52 PCS29.26 3rd place
{3T-3T +1.30, 3F +0.20, FSSp4 +0.29, LSp3 +0.50, 2A +0.57, SlSt4 +1.20, CCoSp4 +0.86}

すごく緊張したんですけど、なんとかノーミス出来て、すごく満足しています。
(出番が来た時、顔がこわばっているように見えましたが?:) 「笑おう!」と思っていたら、緊張して笑えなくて。「あー、どうしちゃったんだろう?」と思ったんですけど。でも、よかったです。3Tの前につまずいて「ハッ」となったんですけど、飛べる自信があったので落ち着いて、飛べてよかったです。
(今日良かったところ:) そこが一番今日がんばったところかな、と思います。

——団体戦で戦ってみて
緊張していても、皆が「がんばれー!」って言ってくれるので、すごくほっとするのと、終わった後に「がんばったね!」「いいね!」と言ってくれるので、すごく楽しいと思います。
(鈴木選手を応援されていましたね:) ハイ!あっこちゃんならやってくれると思ってたので(笑) すごく良かったと思います。

——フリーに向けて
今シーズン、フリーはすごく調子が悪いので、最後に一番いい演技が出来れば、と思います。
(具体的な課題:) ループと3T-3Tは決めたいんですけど、世界選手権ではそれが決まっても他で失敗してしまったので、すべて集中して、うまく行くように。「集中すること」だと思います。

Kanako MURAKAMI 村上佳菜子 © Robin Ritoss
SP"Violin Muse" @ 2012 WTT


Kanako MURAKAMI 村上佳菜子 © Robin Ritoss
FS"Violin Concerto" @ 2012 WTT

FS後

95.84 TES37.73 PCS58.11 8th place overall 159.62 6th place
{3Lz< -1.60, 3Lo< -0.70, 3F +0.20, LSp4 +0.57, FSSp4 +0.21, ChSp1 +1.20 // 2T -0.09 (planned 3T-3T), 1F~2A -0.07 (planned 3F~2A), 3T< -0.80 (planned 2A), SlSt3 +0.50, 3S<-2T<<(landing on two feet)-1Lo -2.00 (planned 3S-2Lo-2Lo), CCoSp4 +0.57}

ショートをすごく気持ちよく終われたんですけど、やっぱりフリーで心残りがあったので、悔しい思いで終わってしまってちょっと残念です。

——3T-3Tの失敗(2T)について
(失敗の後「あー」というような声が出ていたようにも見えましたが?:) 飛べると思ったんですけど、なんか気合いが入り過ぎちゃったかんじで。(まだ3Tが2回出来るため)その後(単独の)2Aのところでまた3T-3Tやろうかなと思ったんですけど、下手にやってまた失敗するといけないので、そこは抑えて。(回転不足ながら単独の3Tを降りる)

——WTT日本優勝について
日本が優勝できたことはすごくうれしいですけど、フリーで足を引っ張ってしまったことがすごく残念です。鈴木明子選手が頑張ってくれたので、チームでがんばれてほんとによかったです。

——WTTを終えて
すごく楽しかったですし、他のチーム、他の国の選手達がすごくおもしろくて。それを見ながらやっていたので、(団体戦に)初めて出て、すごくいい経験が出来ました。ソチの団体戦に出られるか分からないですけど、出られた時には(応援席で)「こういう風にすればいい」とか「あの応援してみよう」とか、いろいろ学べたので、(WTTに)出られて良かったと思います。

Kanako MURAKAMI 村上佳菜子 © Robin Ritoss
FS"Violin Concerto" @ 2012 WTT


日曜日 一夜明け会見

——一夜明けて
ちょっと悔しいですけど、でも、来シーズンに向けてがんばろう、という気持ちが大きくなりました。

——今大会を振り返って
最後の3試合(4CC・Worlds・WTT)、全部ショートはよくてフリーはよくないので、全部悔しいんですけど、今大会は日本チームで優勝できたので、それはすごくうれしかったです。
このメンバーは皆たのしくてやさしいし、自分が一番年下なので、すごく支えてもらったりして、本当にいい経験が出来たし、すごく楽しかったです。

——「WTTに出場してみて、オリンピックでも個人戦団体戦共に出たいと思うか、又は団体戦は出たくないか?」という質問に
うーん。いや、でも、オリンピックに選ばれて、個人でやった後にこの団体にも出られる、と決まった時はやっぱり出たいですし、ちょっと疲れもあるんですけど、でもすごく楽しいので、オリンピックでもこれぐらい盛り上がるか分からないですけど(笑)、出たいと思います。(オリンピックは、個人戦の前に団体戦が組まれるようです:) あっ!そうなんですか?⋯体力が持ちますかね?(笑) でも、出られるなら出たいです。

——「ショートがよくてフリーはよくなかった」理由
練習ではすごくよかったんですけど、やっぱり試合になると、ジャンプの不安が「ふっ」とこう⋯ 出て来ちゃって、ジャンプの前に考えちゃうというか、そういうのがよくなかったかな、と思います。
ショートの時は、「思いっきり」で、「出来る!」という自信があったので、考えることとかはなくて、そのまま飛べば飛べる、というか⋯ 勢いで出来るので、そういう風にフリーも出来たらいいなと思います。

——来季について
(具体的な目標・予定:) やっぱり、3-3の種類を増やすことと、フリーでも3T-3Tじゃない3-3を入れられたらいいな、っていう風に思っています。どうなるか分からないですけど、今は振付がすごくたのしみです。
5月にアメリカの方でショートとエキシビションを作って、フリーは、まだちょっと⋯ 「マリナ(ズエワ)先生」と時間が合わなくて、まだ(日程は)分からないんですけど、決まっています。
(靴の問題に関して:) (GPS)フランス大会後に変えた靴は、すごく、一番合っていたので、今も履いているんですけど、そこからは良くなったので、(靴の問題は)一段落しました。
来シーズンは、いろんな靴を試してみて。いつもだったら、同じメーカーのものの中から選ぶんですけど、母が試合に行く度に靴屋さんで靴を買って来て、とにかく靴がいっぱいあるので(笑) とりあえず、いろんな靴を履いてみて、その中で「これがイイ!」というのを履こうかな、と今は思っています。
今履いているのは「Jackson」のカスタムなんですけど、やっぱりカスタムなので、慣れているというか、自分の足に合っているので、自分はそれが今は一番いいかな〜、と思っているんですけど、いろいろ試してみたいと思います。

——「世界選手権で銅メダルを獲った同学年の羽生選手への思いは?」という質問に
ジュニア時代に、同じ試合で二人でがんばった時、優勝した大会もあって、二人で盛り上がって来たので、「二人が一緒の時はぜったいがんばれるから、来シーズンは(グランプリ)ファイナルとか、二人で出られるようにがんばろうね」という話はしています。

——エキシビションで高橋大輔選手とローテーショナルリフトをして
(笑) 今朝の練習の時に初めてリフトをやって、曲かけでやった時に全然タイミングが合わなくて二人で転んで(笑) すごい大変で、ちょっとどきどきしながら本番でやっていたら、最初はうまく行ったので、「ああ!調子イイ!」と思ったら、なんかだんだん、回るのが練習よりも速くなって行って、「えー ハヤイハヤイ!」と思って、最後の方はずっと叫んでたんですけど(笑) でもすごく楽しかったです!

Kanako MURAKAMI 村上佳菜子 © Robin Ritoss
EX"Amartisi" @ 2012 WTT



高橋大輔選手


水曜日 日本チーム会見

シーズン最後の試合なので、ショート・フリーと両方に気持ちを込めて、精一杯の演技を!自分自身、チームの皆を引っ張っていけるような?(会場 笑) 背中を押せるような演技をしたいな、と思っています。

——今大会の抱負
世界選手権では、怪我をしてから⋯ と言うか初めて、ショート・フリーと四回転を成功させることが出来たので、今回この試合で、世界選手権から続けて「四回転をショート・フリーで成功」させられたらいいな、と思います。そこが課題かな、と。

——ソチオリンピックで団体戦が採用されたことについて
オリンピックに初採用ということで、実際、スケジュール的にもどういう風に組むのか分からないですし、個人と団体で別々の選手になるかも分からない、ということもあって、その時になってみないと状況は分からないんですけど、もし、個人と団体で同じ選手で臨むことになった場合、結構モチベーションを合わせるのが大変なので、メンタルの面で厳しくなるんじゃないかな、と思います。
あとは、団体で戦う上で、「自分が挑戦したいこと」と「勝つために挑戦せずに守っていくこと」を見計らう作業が必要になります。「戦い方」が分けられると思いますので、もし出られたら、自分自身にとっても勉強になりますが、まったく想像がつかないので。

——世界選手権からの短い調整期間について
世界選手権の前からかなりハードに練習をして来て、世界選手権で出し切ったという面があったので、そこからなかなか気持ちを持ち上げることが出来ずに、メンタルの部分が本当に上がって来なかったので、世界選手権の疲れもあるし、あまりハードな練習をせずに、「調整」という形の練習を積んで来ました。


Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
SP"In the Garden of Souls" @ 2012 WTT

SP後

94.00(WR) TES49.71 PCS44.29 1st place
{4T +0.71 (planned 4T-3T), 3A +2.00, FSSp4 +0.71, 3Lz-3T +0.80 (planned 3Lz), CCSp3 +0.79, SlSt4 +1.60, CCoSp4 +1.00}

ジャンプは成功できたのでよかったんですが、ステップでかなりぐらついた箇所が何回もあったのと、スピンがちょっとあまかったかな、というので⋯ 今回この点数(ワールドレコード)は、出してもらいすぎかな?(笑) という感じでもあるんですけども、お客さんがすごく盛り上がって下さったので、その分の点が入ったのかな?(笑) というかんじで。とりあえず、大きなミスなく終了できたことが、自分にとっては一番よかったなと思います。

——ワールドレコード(94.00)について
自分にとっては「出過ぎたかな」という位出たので。ちょっとびっくりしています。ステップで、自分の中では、今シーズンなかったようなミスがあったので。そういう面で「おまけ」なのかな?と思ってしまう部分もあります。でも、その評価を頂いたということは、今後自分自身のプラスになって来ると思うので、その評価が下がらないように。気が早いんですけど(笑)、また来シーズンにつなげて行きたいな、という風には思いました。

——ジャンプについて
朝の状態ではそんなに調子が良くなかったので、本番決められるかな?という不安はあったんですけど、(4Tを)コンビネーションには出来ませんでしたが一応決めることが出来てほっとしています。ただまあ、明日があるので。明日がとにかく心配なので。あまりここで気を緩めないようにしたいな、と思います。

——4T-3Tの予定を4T単独にしたことについて
今回はうまく行ったかな、という風には思いますし、今回はとりあえず4Tだけ考えていたので。あまりコンビネーションとは考えずに。すごくキレイに降りられたら(3Tを)付けようかな、というぐらいの気持ちでいたので。そういった想定はちゃんと出来ていた、という感じはあります。今日のもちょっと詰まって危なかったので。世界選手権のこともあって、やめました。

——試合直前の調整法
「自分の体が今どんな感じか」というのがすごく分かるので、いつも靴を履く直前に陸でジャンプをします。(今日の感じは?:) すごくよかったので、行けるだろうなとは思いましたけど、本番は分からないので。とりあえず、いいイメージを想像するようにしていました。

——世界選手権からの練習について
「追い込める」期間でもなかったですし、無理にモチベーションを上げてメンタルが逆に落ちてしまうのも困るので、「調整」というかんじで、あまり体を疲れさせないようにして来ました。

——「日本チームキャプテンとしてしっかり役目を果たせたか?」という質問に
どうですかね(笑) 今日はこれでとりあえず(笑) 女子の方が勢いづいて、後押し出来たらな、と思いますけど。一応、今日の分は出来たかな、と思います。

——「お祭り騒ぎですが?」という質問に
「自分のやることをやっていないと勝つものも勝てない」と思うので。自分の演技をする前は、自分自身に集中して、と。試合が終わったら、応援も全力でやりたいな、と思っています。
僕達もこういう雰囲気の中で試合をするのは初めてなので、なかなか⋯ 「(「応援席」で)どうしたらいいのか」分からないんじゃないかな?というかんじではあると思います。他の選手達も。そういったところは、回数を経るごとにだんだんと(「応援席の過ごし方」が)変わって行くんじゃないかな、と思いますけど。⋯これで、大丈夫ですかね?自分でも何言ってるか分からないんですけど!(笑)

——フリーに向けて
明日がほんとに気合いの入れどころなので、明日はミスのない演技を目指して、「自分自身のパーフェクト」というものをやりたいな、と思います。そして、優勝に一歩でも近づいていけるような演技をしたいな、と。
(パーフェクトな演技に何が一番必要ですか?:) たぶん「気合い」だと思います。「気持ち」で乗り切って行きたいな、と思います。

Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
SP"In the Garden of Souls" @ 2012 WTT


Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
SP Kiss&Cry @ 2012 WTT


Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
FS"Blues for Klook" @ 2012 WTT

FS後

182.72(PB) TES89.14 PCS93.58 overall 276.72(PB) 1st place
{4T +0.14, 3A +1.86, 3S +1.00 CCSp3 +0.64, CiSt4 +2.14, FCCoSp4 +0.71 // 3A-3T< -0.71, 3F-2T +0.70, 3Lo +0.80, 3Lz-2T +0.30 (planned 3Lz-2T-2Lo), 3F +0.90, ChSt1 +1.80, CCoSp4 +0.93}

シーズン最後の演技で、すごく気持ちよく滑れたので、それがうれしく思います。
(昨日はWRの演技に「自分の中ではミスが出た」とお話しでしたが、今日はミスはありましたか?:) 細かいことを言うと、ミスはあるでしょうけど、なんせほんとに、最後まで気持ちよく楽しく(笑)、おっきなミスなく終われたことが本当に一番うれしいです。あとは、日本チームに貢献できたので、それがすごくうれしいです。
(いつもより演技後のリアクションが弾けていましたね:) 今日、朝から緊張していたので。それが解放されたのと、本当にほっとしたのと、で、ああいう風になりました。

——今日のブルース
あんまり、曲の解釈というのは考えずに。「ブルース」というのはその場の雰囲気でいろいろ変化して行くものかな、と思っているので。最後、こういった清々しい気持ちで終えられたのが、すごくよかったと思います。

——今大会のコンディションについて
すごく四回転(ジャンプ)の調子がよかったわけではないので、実際2本(4Tが)入って、すごく「びっくり」まではいかないですけど、本当によかったな、という。世界選手権で成功できたというのが多分、ちょっとした自信につながったと思いましたし、またこの大会でもう一回「ショート・フリー合わせて決めたい」という気持ちもすごくありましたし、ここで出来たことが本当に自信になったので、すごくよかったなと思います。

——PB更新について
点数を出して下さったのは、すごくうれしく思うんですけど、「内容」として四回転がまだ一本なので。「来シーズン、この一本のままだと勝っていけないと思っているので。」次につながる演技だったので、そこはよかったと思いますし、ちゃんとやれば点数が出る、というのを自信にして行きたいな、と思います。
(四年越しのPB更新の感想:) どっちか、って言うとあんまり実感がないですかね。自分自身、そういうのはまったく考えてもいなかったので。「自分の演技が出来るように・出来るように!」とやって来たら、こういう結果になって⋯ 正直、まだあんまり実感はないですね。でも、来シーズン、その点数にふさわしいスケーターになって行くことが必要だと思うので。ここで点数が出ても来シーズン全然だめ、っていうのは話にならないので。そういった面をこれから自分自身、考えるところかな、と思います。

——パトリック・チャン選手を抑えて1位になりましたね。
ハイ!それは⋯ びっくりしているのと、うれしいのとで。まったく希望がないところから、こうやってちょっとずつ近づいて行って、最後に⋯ まぁ、実際に演技を見てないから、自分の判断では分からないですけど、「(チャン選手に)勝った」ということは自信になるな、と思います。ここで甘えずに、次がんばって行かないとな、と。絶対に、パトリックの方も、来シーズンはまた気持ちを引き締めて来ると思うので。これで喜び過ぎずに、ちょっと休んで来シーズンに気持ちを込めていきたいな、と思います。

——今季を振り返って
今シーズンは、今にして思えば自信を取り戻せたシーズンだったかな、と思いますかね⋯ オリンピック・世界選手権でメダルは取ったんですけど、自分の「スケート」というものに対する自信というのは、正直言ってあまりなかったと思うので。今シーズンを通して、「自分を信じる気持ち」、それを取り戻せたシーズンだったんじゃないかな、と思います。

(終了後)
ありがとうございました。今シーズンも一年お世話になりました。先シーズンは、いろいろと御心配をおかけしたと思うんですけど(笑)、助けて頂いて、最後までありがとうございました。

Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
FS"Blues for Klook" @ 2012 WTT


土曜日 一夜明け会見

——一夜明けて
自分個人としてはシーズンが終わったのでほっとしているんですけど、(キャプテンとして)まだ試合は終わっていないので、気は引き締まっています。

——キャプテンとしての務めを果たされていますね。
(笑) どうですかねぇ、それは分からないですけど、一応自分のポジションでの仕事はちゃんと出来たかな、と思います。ただ、もうちょっと応援でパワーを送れたらな、と。

——「キャプテン」として優勝して周囲の反応はどうでしたか?
他の選手の方から「おめでとう」と言われたのでそれがうれしかったです。他の国の選手の方も、(応援席で)点数が出るまで「ドンドンドンドン」やってくれて、こういったことはないので。本当にうれしかったですね。

——フリーの演技構成点で9点が揃いましたね。
いつも試合で、演技構成点をいろんな選手と見比べて、「そこで勝ちたい」とすごく思うので、点数を出して頂いた、⋯点数が甘かったのかどうか分からないですけど、今回のジャッジの方が(9点台を)出して下さった ということが自分にとってすごくうれしくて、自信にもなりました。あまり9点台になったことがないのでうれしいです!

——今季のハイライト
世界選手権ですかね。世界選手権はかなり練習をして、その中で自分の演技が出来て、⋯ショートプログラムではミスがあったんですけど、ミスの有無ではなく あの緊張感の中で4Tを成功できたことと、練習をしたことが自信になって・それを活かせた という、「(世界選手権に臨んだ)全ての過程が、自分の中で今シーズン一番のハイライトかな」と思っています。

——来季について
(具体的に取り組もうと思われていることはありますか?:) 「(フリーに)四回転二本の必要性」というのはすごく感じているので、四回転二本を入れられるように。とりあえず、今のところはそこが大きな目標でもあります。(四回転の種類は?:) トゥループで。(フリップは?:) (笑) 入れる、というつもりはなかったんですけど、とりあえず来シーズンは練習したいな、という。4Tを2本入れていけるように練習したいです。⋯状況によって変化すると思うので、様子を見つつ、ですけど。
(来季のプログラムについて:) 時間もなく、次のプランは考えていないのですが、「あと2年しかない」ということでいろいろ挑戦したいな、と思って。これからゆっくり考えていきたいです。 僕自身、来シーズンはどういうプラン・どういう方向性で行こうかすごく迷っているので、そこが決まってから動くかな、というかんじです。
(「2010年以来、初めてパトリック・チャン選手を抑えましたが、どうすればこのまま来季もトップで居続けることが出来るでしょうか?」という質問に:) (苦笑) あんまり⋯ 「トップに居続けよう」という気持ちは今のところないかな、と。今回はパトリックがすごくリードする展開ではなかったし、(パトリックが)ミスをした中で勝った、という。お互いパーフェクトで戦った時には、やっぱり自分よりパトリックの方がまだ点数が出ると思うから。本当にコツコツと、今シーズンやって来たようなことを来シーズンも続けて行くことが必要だな、と。「その最後に、勝てればいいな」という風に思います。

——WTTで試合をして
(個人戦との違い:) 試合の持って行き方なんかはあんまり普段と変わらないかな、と思いますけど、昨日滑って、「応援席でチームが応援してくれている」という心強さがありました。「助け」になったかなと思います。
(プレッシャーはありましたか?:) 「プレッシャー」と言うよりかは、「自分が勝ちにつながる一人になりたい」というようないいプレッシャー、そういったかんじですかね。「自分の演技が他の選手の勢いになればいいな」とか、そういった気持ちがあったと思います。

——オフの過ごし方
(「長いシーズンが終わって今一番したいことは?」という"「囲み」あるある"な質問に:) (笑) 休みたいですね(笑) ストレスがない、ノープレッシャーの練習をしたいです。
(お休みはどの位ありそうですか?:) 休みはあんまり取るつもりないですね。ただ、気持ちだけ休めたいなと思います。

Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
Team Japan Captain awarded a gold medal
@ 2012 WTT



小塚崇彦選手


水曜日 日本チーム会見

とにかく、自分自身が今出来ることをしっかりやりたいと思います!チームジャパンとして、いいバトンパスが出来れば、と。あとは⋯ 助けてもらえたらな、と思います(笑)

——今大会の抱負
この競技自体、オリンピックで正式採用されたものですので、オリンピック精神に則って、僕自身どこまで出来るか、「自分自身の追求」として、最後まで全力でやって行くということをまずは第一目標にしたいと思います。

——ソチオリンピックで団体戦が採用されたことについて
今年の1月に冬季国体で団体戦をやっています。オリンピックの団体戦はどうなるか、というのはまだ未知数なのですが、団体戦というのは「励まし合える」というプラスの面と「足を引っ張っちゃいけない」緊張感というマイナスの面が出て来ると思います。でも、このチームジャパンだったら、プラスの面の方が大きいんじゃないかな、と僕は感じます。

——世界選手権からの短い調整期間について
学校に行って、セミナーの手伝いをしていたんですけれども、先生が「研究というものは、ひとつ決めたら一本の道で進んで行く」と言われて。いろんなことを考えるんじゃなくて、ひとつ決めたらそれに向かって行くだけ、というお話を聞いて、「出る」と決めたんだからと、その先生の言葉を思い出してモチベーションを上げてがんばって来ました。
この試合に関しては、自分自身にとって、コンディショニング・モチベーション・精神的なことの「追求」だと思って今回は練習して来ました。


Takahiko KOZUKA 小塚崇彦 © Robin Ritoss
SP"Inner Urge" @ 2012 WTT

SP後

73.61 TES37.83 PCS37.78 -2.00(falls) 8th place
{4T(fall) -3.00, 3A +1.29, FSSp4 +0.93, 3Lz+COMBO(fall) -2.10 (planned 3Lz-3T), CCSp4 +0.57, SlSt4 +1.10, CCoSp4 +0.64}

世界選手権のようにミスをしてしまって悔しいです。この前と違って、「軸」とか⋯ 「降りられる」という感触はあった気がしたので、最後の最後に踵が「ガンッ」と引っかかってしまった、そのクセが今日は影響したみたいで。ジャンプの「軸」というのはいいかんじがするので、明日までにしっかりとその点を修正して、最後のチェックまで意識を持ってやる、ということに気を付けてやりたいと思います。最後まで諦めずに。高橋選手(SP1位)は、これ以上(順位を)上げられないので、僕がしっかりとポイントを稼げるように、チームジャパンとしてがんばります。

——4T(転倒)、3Lz-3T(3Lzで転倒)の失敗について
4Tに関しては、飛んだ瞬間には「行ったかな」と思ったんですけど、実際には、一番最後のチェックのところになってみたら転倒してしまっていて。随分「踵に乗っていた感じ」がしたので、それをどうにかして。⋯「どうにか出来る問題だと思うので。」まったくもって、二回転になってしまった、だとか、軸が外れているという問題ではないので。多分直せるんじゃないかな、と勝手に思っているんですけど。

——WTTに出場して
「足を引っ張ってはいけない」というマイナスの面もあると思いますけど、こうやって(演技から)戻って来たら、励ましてくれたり、応援してくれたりというプラスの面っていうのはほんとに、チーム戦ならではだと思うので。そういう「チーム戦」というのがオリンピック競技に採用されたというのは、オリンピックとしてすごくいいことなんじゃないかな、と僕は思います。

——フリーに向けて
ジャンプのミスというのが最近ずっと続いているので、「しっかりとジャンプを最後まで降りきる」ということを、意識を持ってやる。あとはもう思い切って。「全体的な雰囲気を崩さないようにしたいな」と。あとは、「チームジャパンの優勝に貢献する。」その3つが課題です。

Takahiko KOZUKA 小塚崇彦 © Robin Ritoss
SP"Inner Urge" @ 2012 WTT


Takahiko KOZUKA 小塚崇彦 © Robin Ritoss
FS"Nausicaa of the Valley of the Wind"
@ 2012 WTT

FS後

151.69 TES75.25 PCS77.44 -1.00(fall) 5th place overall 225.30 6th place
{4T(fall) -3.00, 3Lz-3T +0.10 (planned 4T-2T), 3A +1.43, CCoSp4 +0.64, CiSt4 +1.30 // 1A-2T-2Lo 0.00 (planned 3A-2T-2Lo), FSSp4 +0.71, 3F +1.20, 3Lo 0.00, 3S +0.60, 3Lz-2T 0.00 (planned 3Lz-3T), ChSt1 +1.00, FCCoSp4 +0.86}

昨日と今日では気持ちの面が違った感じが⋯今シーズン初めて、って言ったらおかしいですけど。
今日は今日でいつもより何か⋯こう、気持ちが⋯「アスリート」だったって言えばいいんですかね、何かそういう感じがしました。今まですごい冷静過ぎたというか⋯ で、昨日マリナ(ズエワ)先生とちょっとだけ話して、『タカに一つだけ言えることがある』と。『勉強も大事、学校も大事、スケートも大事。今そんな生活をやっている。何かすごい顔にフラストレーション溜ってる感じがするけど、どうなの?』っていう風に言われて。
何て言えばいいか分からないんですけど⋯見透かされたみたいで(苦笑) 試合に臨む気持ちとしては⋯ちょっとアスリートとしては⋯「魂」とか、「血」っていう部分で少し欠けてたかなという感じが、その話を聞いたときに僕自身もしていて。だから今日はもう1個も論文は見ずに(笑)、試合に臨んだんですけど、ミスはあったので、残念です。でも最初言った「気持ち」という部分はいつもと違っていて、今シーズンじゃなくて先シーズン滑ってた時の気持ちがちょっと感じられたので、今シーズンのうちに、一番最後にそれが分かってよかったな、と。
ただミスはミスなので、しっかり練習をして、また来シーズン⋯その前に(チームの)応援をがんばります(笑)

——ジャンプのミスはありましたが、スピンとステップはレベル4を確実に取っていますね。御自身で今日はここは良かったんじゃないかという所は?
そうですね、それこそ頭は働いているので。ただやっぱり、冷静さだけじゃスポーツってものは出来ないと思います。
「魂」―こう⋯追って行く気持ちじゃないですけど、「勢いのある」、そういった「気持ち」を大事にしなきゃなと、今日は感じました。そこが一番の、今日の収穫かな、と。

——すごく思いの込もったフリー、今日が最後の演技になりましたが、どんな思いを込められましたか。
そうですね、今シーズンずっとジャンプもうまく決まらないし、最後までそのジャンプの失敗を引きずって、っていうのがあったんですけども。今日はとにかくジャンプも飛びたいし、スピンもレベルを取りたいし、それを前提として、自分の中で思いを曲に乗せて伝える、っていうそのフィギュアスケート本来のものを大事に、それが届いたらいいなと思って滑りました。

——靴の問題もあって難しいシーズンだったと思いますが、オリンピックの前のシーズンとなる来シーズンはどういうシーズンにされたいですか。
そうですね、そのまま来シーズン再来シーズンって考えるのではなくて、僕自身は「オリンピックまであと1シーズン」と捉えてやって行きたいなぁと。それこそ昨日マリナ先生に『あと2年間しかない。オリンピック(への挑戦)っていうのは今じゃないと出来ない、勉強はそれからでもいいんじゃないの?』と言われて。

両方やってるから中途半端⋯ ─まあ、例えば、例えばですけども、1日24時間で16時間動けるとする。勉強のことを1(時間)として、スケートだったら16(時間)出来る、でも、両方一気にやろうとすると、8(時間)と8(時間)しか出来ない、ってことはもう三分の一しか動いていない、実質頭の中でスケートのことを考えている時間っていうのは「三分の一」しかない、という状況だと、「これだけのレベルになってきたフィギュア界では太刀打ち出来ない」と今思っていて。だから、一つを追って⋯ ─去年、浅田真央選手が信夫先生に言われた、"二兎追うものは一兎をも得ず"、それは僕に対しても信夫先生が2年前に話されていたことだな、と。マリナ先生にも言われて、はっと気づいた。それを頭にしっかり置いてやっていかないと、もう間に合わなくなると感じたんです。

Takahiko KOZUKA 小塚崇彦 © Robin Ritoss
FS"Nausicaa of the Valley of the Wind"
@ 2012 WTT


土曜日 一夜明け会見

——一夜明けて
「⋯シーズンが終わったな。」という感じがして。今はほんとに、ほっとしているというか、次に向かっているというか⋯ そのはざまにいる、というか。今は、なにも考えていない状態です。

——今季を振り返って
今シーズン、気持ちが⋯ 昨日お話したように、「アスリート」の気持ちを忘れかけていたかな、と。「攻める気持ち」はあったんですけど、「アスリート」はそれだけじゃない。なんだろう⋯ 「泥臭い」というか⋯「パッと見はキレイだけど、陰では努力をしている」というか。⋯なんて言えばいいんだろう⋯ 「白鳥」のような?(笑) そういう感じ?というのが試合の時に出てなかった、と。⋯「すごく冷静過ぎる」という感があって。今回の試合に出て、昨日のフリーでそれを感じてシーズンを終われたので、その気持ちを来シーズンに向けてつなげていけたらいいな、と。
(アスリートとしての気持ちを忘れかけていた理由:) 基本的に、僕はなんでも「頭で考える」ことが先行する場合が多いので。そういうところは昔からあったのですが、今年は特にそれが強かった。それが前面に出過ぎていた、と。
⋯言い過ぎかもしれませんが、「『勉強とスポーツ』、って真逆の部分がある」のかな、という風に思っていて。それもマリナ先生に言われたことなのですが。「真逆のものを両方とも得ようとした時、そううまくは行かない。」⋯っていうことなんじゃないかな、と思います。
(今季の演技面の評価:) 昨日のフリーなんかそうですけど、好きな曲であれだけ、すごく気持ちよく滑れたら、自分自身もすっきりしましたし、「すごくよかった」と言って下さるジャッジの方もいらっしゃいました。完璧なフリーというのは出来なかったんですけど、いいフリーというのは出来ました。「来季はナウシカどうするの?」と聞かれた方に「やめます。」と言ったら、「好きだったんだけどね〜」という風におっしゃって頂いたりしたので。そういう風に評価して頂いたのは、すごくうれしいな、と思います。

——来季について
(「こうする」というように考えている、具体的な計画はありますか?:) シーズンが終わったばかりで、特に、まだなにも予定してないです。「考えること」というのは、その、昨日マリナ先生に言われた『スケートと勉強の比率』。「比率」と言ったらおかしいですけど、やっぱり、(「スケート」で)世界のトップで戦っているこの状況の中で、「勉強」も、大学院へ行って・論文も書かなきゃいけない。そういった、両方共が中途半端な状態では、「今のこの(男子シングルの)世界では戦っていけない。」⋯という風に、今シーズンを通してそれをすごく感じたので。それ(今後の動向について)は、いろんな人と話をしなければいけないと思いますけど。しっかりと、『一年半後(ソチオリンピック)』というものを見据えて。いろいろと早く決めていかないといけないと思っています。
(靴の問題について:) 今のところは、違うメーカーに変えようかな、と考えていて。今の状態をこのまま続けているわけにもいかないので、それならスパッと、「メーカーを変える」という選択肢もあるかな、というかんじですね。
(佐藤信夫コーチからのお話:) マリナ先生から言われた内容も話し合いましたし、練習内容についても話しました。昨日"二兎追うものは一兎をも得ず"というお話をしましたが、その言葉をそのままズバリ言われました(苦笑) あとは、いろんな問題があったにしろ、先シーズンに比べて「練習が途切れることが多かった」と。それが、「ジャンプの細かいミスがポコポコッと出ていた」という今季の状態に表れてしまった、と。練習時間の問題・気持ちの問題にしても考えていかなければいけない、というお話でした。「スケートにfocus(集中)」という風に。

——今大会中に他のカテゴリーの演技を見て、新しい発見はありましたか?
基本的に、試合では他のカテゴリーも見るようにしているので、特に目新しいことはないのですが、それぞれのカテゴリーによって特徴・特色というものが出ると思うので、そのいいところを吸収したいな、という気持ちで見ています。こんな間近な良い席で(笑)、いろんなカテゴリーの演技を見ることが出来てすごく幸せですし、「幸せ」と思っているだけじゃなくて、「なにか学んでやる!」という気持ちで今見ています。⋯とにかく、キス&クライは楽しいです!

Takahiko KOZUKA 小塚崇彦 © Robin Ritoss
EX"Cello Song" @ 2012 WTT



高橋成美/マーヴィン・トラン組


水曜日 日本チーム会見

Mervin TRAN マーヴィン・トラン選手

(質問に答える順番が) Ichiban! (笑) (以下 高橋成美通訳:) 世界選手権と同じような攻めの姿勢で滑ります。この競技はすごく実力が近い(close)ので、そうしないと負けてしまいます。

——今大会の抱負
世界選手権では、すこし3Sを失敗してしまったので、今大会では成功させたいと思います。それ以外の面では、世界選手権のような演技が出来ればうれしいです。

——ソチオリンピックについて
私達の場合は、国籍の問題があるので、この試合が終わってから話し合わないといけないと思います。

——世界選手権からの短い調整期間について
Last season we were skating in Junior and Senior B, we were able to go laid down after going conditioning, to bring backups to top the things, and we did the same thing.
(昨季はジュニアとシニアBの大会があり、試合に向けてコンディションを上げた後に落として、また英気を養っててっぺんまで上げることが出来たので、それと同様に調整しました)

Narumi TAKAHASHI 高橋成美選手

最初から最後まで隙なく、全ての力を出し切りたいと思います。

——今大会の抱負
世界選手権のフリーでいい滑りが出来たんですけれど、中にはミスもあったので、最後の試合には「文句のない」クリーンな演技をしたいと思います。

——団体戦と個人戦の心境の違い
自分の責任だけではない、という。試合に臨む時もチームで励まし合ったりすると、気持ちの面で違ってくると思います。でもやっぱり、「自分達の演技をする」ことが、結局は一番大事じゃないかな、と思うので、逆に、大きな違いは今は分かりません。

——世界選手権からの短い調整期間について
世界選手権が終わってすぐに日本に帰って来ることが出来たので、時差ボケもないですし、練習環境も整えてもらって、すごくいい練習が出来ました。2週間あまりでしたが、気持ちも切らすことなく、ちょうどいい期間だったと思うので、「世界選手権よりもさらに高まっていると思います。」


高橋成美 Narumi TAKAHASHI マーヴィン・トラン Mervin TRAN © Robin Ritoss
SP"Imagine" @ 2012 WTT

SP後

64.92 TES34.64 PCS30.28 1st place
{3S -1.40 (TAKAHASHI: touch down with one hand), 3LzTw3 +1.10, 3STh +1.00, PCoSp3 +0.64, 3Li4 +1.00, SlSt4 +1.00, FiDs4 +1.40}

高橋: きちんと、プログラムを落ち着いて滑ることが出来たので、よかったと思います。
トラン: exciting, and happy, for this time we're able to contribute the team, last time our WTT was just kinda where we attended, so happy this time, to keep on.
(楽しくて、ハッピーです!今回は、チームに貢献できると思います。前回のWTTでは、ただ参加するだけのような形になってしまったので。今回はもう、うれしいです。この調子で行きたいです)

——昨日は試合がなかったので、今日のショートが待ち切れない、というところでしたか?
高橋: はい、そうです。昨日はすごい応援して熱くなっていたんですけど、もう熱くなりすぎて⋯疲れました(笑)
トラン: When I watch skating I wanna skate for myself, after yesterday watching everyone's skate very near, more elated to today's our achieve.
(スケートを見ていると、自分が滑りたくなります。昨日皆が滑っているのを間近で見たことで、もっと盛り上がって今日の出来になったと思います)

——ツイストリフトがものすごく高かったですね。
高橋: ツイストリフトへ行く前から迷いが無くて、絶対やってやる!って自分に言って⋯そういう感じが二人ともあったので、すごい高いツイストが入ったと思います。
トラン: Doing into the twist, I was very focused to do twist, actually such a high twist! I would actually have been mistaking steps, (laughs) cos I was so focused on the twist.
(ツイストリフトに入る時とても集中していました。それがあんなに高くなって!次のステップを間違えるところでした(笑) ツイストに気をもっていかれてしまって)

——演技が終わった後、高橋選手は「うんうん」と頷かれてましたね。
高橋: 世界選手権でパーフェクトな演技をした後に、「これ以上パーフェクトな演技なんてどうしよう!?」と不安になったのですけれど、この流れのままにいい演技が出来て、「あー納得した」って意味です。
トラン: The question for her, Narumi? um⋯ it wasn't sure what's going on her! (laughs)
(Narumiへの質問ですよね? なにが起きてたか、というのは定かではなかったです(笑))

——ペア1位になって
高橋: うれしいです。特に皆ライバルだし、今日もミスが全くなかったわけではないので。その中でもこの順位が取れて、明日への自信につながりました。
トラン: Very happy, as she said we're in so close level, even going through the season, so happy that⋯ we weren't perfect today, but we had so stronger stuff.
(とてもよかったです。彼女が言ったように、ペアの実力は拮抗していて、シーズン通してその状態が続いてもいます。今日は完璧ではありませんでしたが、自分達の技の方がよかった、ということでうれしいです)

——フリーに向けて
高橋: フリーは、本当に、もうこれが本当に!!今シーズン最後に滑ることになるので、悔いの無いように思いっっきり滑って満足したいです。
トラン: It's been⋯ re-wrap two good programs this season, as we did in Worlds, very last time to perform, so tomorrow's skating event is everything!
(ワールドのようにショート・フリーとまた揃えたいです。もう最後の演技にもなりますし、明日の試合が集大成になります!)

——前回のWTTとの違い
高橋: 前回も結構、自分達なりにいい演技が出来てうれしかったのですけれど⋯ それでも6位だったんですけれども、今年はそのくらいのいい演技が出来ればいい順位も得られて、日本チームに得点を加算することが出来ると思うので、マーヴィンもそうだと思いますけれど、すごくワクワクしています。
トラン: Very different from how it was going like, this time we're happy to be the part of the team, leading the charge for the team.
(前回とは様子がまったく違っていて、今回はチームの戦力としてがんばれています!それがうれしいです)

(通訳されている間に会場にYMCAの曲が流れ始め、それに合わせて踊るそぶりを見せる高橋/トラン組)

——凱旋試合の演技を終えて
高橋: 日本の国旗が一杯見えて、自分たちの名前を前回の世界選手権で覚えてもらえているようで、試合前に名前と一緒に「がんばって!」と言われると本当にうれしくって。それは日本ならではだと思います。
トラン: I love to perform in Japan, for that is always great, I love to perform next time, every time we come always better to perform. So, especially this time see their supporting for us, feeling is very good.
(日本で演技をするのは大好きです。いつも素晴らしい気持ちになれます。また来たい、また演技をお見せしたいと思うんです。いつ来ても、前に来た時よりもいい気持ちで滑れます。特に今大会の応援を受けて、最高の気分です!)

——トリプルツイストを習得した要因
高橋: もともとジュニアの中では高いダブルツイストを持っていたのですけど、他のエレメンツに割く時間が少なくなり、ツイストに集中して練習できる時間が出来たことが大きな要因だと思っています。
トラン: We had really really great double twist, that's what help us we keep having a consistent good triple twist, and last year we had nice double Level4 twist, we weren't soon gonna triple twist, cos nice, perfect one we wanted for that, and⋯ there is.
(ダブルツイストがすごくよかったので、だからこそ、今 安定した良いトリプルツイストを構成に入れられていると思います。昨年は、レベル4の良いダブルツイストがあったので、トリプルツイストをすぐやろう、とはなりませんでした。質の良い、完璧なものがやりたかったので。それが、今出来ている、と)

高橋成美 Narumi TAKAHASHI マーヴィン・トラン Mervin TRAN © Robin Ritoss
SP"Imagine" @ 2012 WTT


高橋成美 Narumi TAKAHASHI マーヴィン・トラン Mervin TRAN © Robin Ritoss
FS"Concerto de Quebec" @ 2012 WTT

FS後

112.64 TES54.82 PCS59.82 -2.00(falls) 4th place overall 177.56 3rd place
{3LzTw2 +0.90, 3S<(TAKAHASHI/TRAN: fall) -2.10, 1T(TAKAHASHI)~2T -0.40 (planned 3T-2T), BoDs4 +1.30, FCCoSp3 +0.29 // 5ALi4 +1.30, 3STh -1.70 (touch down with two hands), 3TTh +0.20, PCoSp4 +0.71, 3Li4 +1.00, ChSp1 +0.90, 5TLi4 +0.71}

高橋: 今日は全然満足いく演技が出来なくて、自分達の力が出せなかったので、すごく悔しい演技でした。
ミスがあってもプログラム全体に影響があったわけではなく、その中でも自分達の持ち味を出すことが出来たので、そこは昨季と比べてすごく進歩したところだと思います。
トラン: Wasn't the best, for we were stuck, though its place this is my fault, at least we could earn our decent points for Japan.
(テンパッてしまい、ベストの出来ではありませんでした。この順位になってしまったのは自分の責任ですけれども、日本チームのポイントには貢献できたと思います)

——世界選手権では、ショート3位になった後「フリーは守らず攻めて行く」というように話されていましたが、今日はどのように臨まれましたか?
高橋: 「攻め」⋯ては行けませんでしたが、「守り」に入った、という意識もなかったです。でも、今から思えば、体が攻めの態勢ではなかったのかもしれないので、もう一回、映像で自分達の演技を見てみたりして、次に活かしたいと思います。
トラン: The parts of it were seemed like Worlds but once on the ice, bad skating I felt so much in the moment.
(世界選手権のように臨めていた面もありましたが、いったん氷に上がると終始調子が上がらない、という感じがしました)

——高橋選手は演技後「もやもやしている」とお話しでしたね。どういう状態だったのでしょうか?
高橋: 頭がクリアな状態で滑っていなかったので、「右手はこう・左手はこう」だったり、そういう細かいところに注意が行き届かなかったりして、もう少し落ち着いていれば出来たのに、というその⋯ 「もう1回やりたい!」というか⋯ やったことに対して満足してないような、そういう気持ちです。
(「クリア」な状態で演技に臨めなかった理由:) ウォームアップはきちんと出来ましたし、出番の前にもきちんと靴を締め直して⋯ すべて順調だったんですけれども、まあ、今日はついてなかったです。

——「世界選手権の1位2位が出場していない今大会で、勝たなければというプレッシャーがあったのでは?」という質問に
高橋&トラン: 世界選手権でも皆近い中で戦って来たので、今回の試合はこういう結果で、前回の試合は私達が3位で、特にそれは⋯ 「打倒○○組」というよりも、いつも competition(=試合・競争)なので。いい演技をしたら勝てて、いい演技をしなかったら負ける、というかんじです。

——終盤の立て直しについて
高橋: コーチにいつも言われているのは、"One element, in the moment"=「エレメントひとつひとつ、その場その場でしっかりやりなさい」ということで、演技全部が終わるまでミスを引きずったり考えたりしないで、ひとつひとつの演技に100%の力を出し切るようにしました。
トラン: You'll feel upset at the end of mistake, like how long I was shocked, yet getting me up to get most our Levels, though I haven't seen it yet, but caught as much as possible.
(失敗の後はしまったと思うものです。自分もショックを受けていたのですが、また気持ちを盛り返し、大体レベルは取れたと思います。まだ詳しく採点表を見ていないので分かりませんが、取りこぼしはなかったと思います)

——今季のプログラムについて
高橋: ショートの"Imagine"は、二人ともすごく気に入っていて、曲自体がいい曲で、その中にたくさんの振りや思いが詰まっていて、本当に大好きなプログラムでした。
フリーの"Concerto de Quebec"は、今まで誰も滑ったことのないような曲で滑って、それをファイナルのケベックシティーでも出来たりしました。
2つとも、今後の自分達の心に残るプログラムになったと思います。
トラン: Every year, we feel more love with old pogrom for new program debut, that we got used to, as I could say the same thing, but these were special. We could break through, to be capable skater with them this season. So simple, but intricate ones.
(毎年、新しいプログラムの振付に入る時は残念に思うのですが、そういうものです。毎年そう言うかもしれませんが、今季はとりわけ名残惜しいです。今季のこのプログラムによって、上位の仲間入りが出来たと思うので。シンプルかつよく作り込まれたプログラムでした)

——来季について
高橋: 今年の私達は、スロウジャンプをサルコウ・トゥループというシンプルなものでやっていました。来季は、そのスロウをフリップとかループという難しいものにして、どんどん点数を伸ばしていけると思っていて、ツイストもレベル3なんですけれどレベル4になるように 手を上げて三回転したり、他のこともどんどん磨いて行きたいと思っています。
(今後の予定:) 高橋: まだ全然決まってないんですけど、とりあえず日本で振付したりして⋯ 後のことは全然決まってません。

——ソチオリンピックについて
トラン: You know we all Figure Skaters are going to compete in Olympic games, now our situations are complicated, but we found we're able to help Japanese team, able to top level. But in practice we just do triple Twist, we focus on our practice. We have time to figure out way to do, ask people which is the successful way to do.
(フィギュアスケーターは皆オリンピックを目指しています。今、僕らの状況は複雑なのですが、今季を経て、僕らは日本チームに貢献できる、トップレベルに上がれる、ということが分かりました。でも練習では、ただトリプルツイストをして、ただ自分達の練習に集中しています。まだ時間があるので、どうすればいいのか、どうすればいい方向に進めるのか、皆さんとも相談します)

——互いのよいところ
高橋: Mervinのスケートも素晴らしいんですけど、フィギュアスケーターとしての性格がすごくやさしくって、ほんとに、⋯すごくやさしいと思います!
トラン: I think to be with her I have importance of skating, just it's magical, I feel it's great Figure Skating of our own, to skate so much fun.
(彼女と一緒にいると、スケートの素晴らしさを感じます。もう、魔法みたいです。僕らのフィギュアスケートは特別な「自分達のスケート」と思えるし、滑っていてとても楽しいです)

高橋成美 Narumi TAKAHASHI マーヴィン・トラン Mervin TRAN © Robin Ritoss
FS"Concerto de Quebec" @ 2012 WTT


高橋成美 Narumi TAKAHASHI マーヴィン・トラン Mervin TRAN © Robin Ritoss
EX"A Little Less Conversation" @ 2012 WTT



キャシー・リード/クリス・リード組


水曜日 日本チーム会見

Cathy REED キャシー・リード選手

今 season、大変でした。今試合、ベストを尽くしたいと思います。

——今大会の抱負
今 season、クリスはたくさん怪我がありました。とても大変で、苦しかったです。世界選手権ではうまく滑れなかった⋯ 今試合WTTに出られてとてもうれしいです。SD、FDがんばります!

——世界選手権からの短い調整期間について
今 season、NHK杯の衝突事故でクリスが怪我をして、全然練習できませんでした。たくさんの試合を棄権して、世界選手権・今試合も状態が悪いままです⋯ 80 percent ない(?)、でも、がんばります。

Chris REED クリス・リード選手

ベストscore が出るように、がんばります!

——今大会の抱負
世界選手権⋯ ちょっと悪かったです。今試合は⋯ ummmm⋯ 右足首が痛い⋯ 練習時間が短かった。uh⋯ でも!SDとFD、がんばります!!

——世界選手権からの短い調整期間について
今 season は練習できませんでした。だからピークもまだ来てません(苦笑) just⋯ 今試合はがんばります!


Cathy REED キャシー・リード Chris REED クリス・リード © Robin Ritoss
SD(Rhumba)"Whatever Happens" @ 2012 WTT

SD後

49.47 TES24.64 PCS24.83
{STw3 -0.29, R1Sq3+kpYNY -0.57, NtCiSt2 -0.43, R2Sq3+kpYNY -0.50, SlLi4 +0.43, Li+TRANS}

Cathy: とても楽しかったです。私達ちょっと緊張して⋯ このSDは最後の performance です。とてもよかったです!
Chris: 今日はよく滑りました。でも調子が十分じゃないので、今 season は、足の小指を骨折して、膝も痛い。今、(右)足首も痛いです。でも、がんばります!

——クリス選手は、怪我を抱えながらも笑顔で滑っていましたね。
Chris: そうですね(笑) このプログラム、楽しいです。(Cathy: 笑)

——ツイズルが成功して
Cathy/Chris: (笑)
Cathy: うれしいです。今 season、難しかったです。たくさん練習が出来なかった。⋯うれしいです!
Chris: よく滑りました!うれしいです。

——フリーに向けて
Cathy: 明日の Free program は、最後の performance です。世界選手権では(SP24位でフリーに進めず)滑れなかった。明日楽しみます!がんばります!
Chris: ベストscore がんばります!

——クリスの怪我の状態
(右足首は新たに痛めたのですか?:) Cathy: This injury is just⋯ all are related. (この怪我が、というより、全部最初の怪我から始まっています)
Chris: アメリカに帰って、お医者に行きます。

Cathy REED キャシー・リード Chris REED クリス・リード © Robin Ritoss
SD(Rhumba)"Whatever Happens" @ 2012 WTT


Cathy REED キャシー・リード Chris REED クリス・リード © Robin Ritoss
FD"Lagaan" @ 2012 WTT

FD後

70.08 TES33.01 PCS37.07 6th place overall 119.55 6th place
{STw2 -0.50, DiSt2 +0.14, CuLi4 +0.21, CiSt2 +0.14, SlLi4+RoLi4 +1.00, CoSp1 -0.27, RoLi4 +0.29, Li+TRANS}

Cathy: 今日⋯ あまりベストじゃないです。すこし mistake があります。難しい⋯ でした。でも、来 season がんばります。
(このFDで残念だったところ:) Cathy: All mistakes. 全部。Twizzle、Spin⋯ とても疲れたです。

——クリス選手は、ツイズルでよく持ちこたえていましたね。
Chris: (笑) 練習に行くと twizzle の練習をしたので。練習イク→twizzle、イク→twizzle で(笑) 怪我をしてから、たくさん練習をしました。

——WTTに出場して
Cathy: 日本でたくさんのファンの方に会えました。たくさん support をいつもくれてます。とてもうれしいです。um⋯ blog もあります。
http://ameblo.jp/reed-icedance-blog/
毎日書いてます。たくさんファンが読んでます。「日本のファンの方は、私たちの family です。」とてもうれしいです。今日もたくさん support、cheer をくれて、とてもうれしかったです。

——about this season's programs 今季のプログラムについて
Cathy: It was definitely different character for us. Trying to go to more different approach next season, to show our true strength. just trying to show you!
(これまでとはまったく違うキャラクターのものになりました。来季はまた違った方向性を目指して、自分たちの実力をお見せします。⋯今もお見せしようとしているところなんですけど!)

——On their season 2011-12 今季を振り返って
Chris: For the season, it wasn't really anything that I regret, it was more⋯ just, "bad luck" this season with injury. Next season, I'm going to visit a lot doctors to figure out the best route, to stay injury-free.
(今季は、「残念」とかいうものでもなく、ただ不運でした。怪我の一年でした。来季は、多くの医師の方々と相談して、怪我なく過ごせるように、最善の方法を考えます)
Cathy: Better luck happened this season, and (next) Olympic season, for sure. Even know with all these injuries, it was very very hard to get through, we couldn't train like normally do, so was basically like all over the place, so we're just hoping next season we stay healthy, injury-free.
(オリンピックに向けては、その怪我の一年が今季でよかったと思っています。彼のいろいろな怪我があったこともありますが、今季は乗り切るのにすごくすごく大変なシーズンでした。通常のように練習も出来ませんでしたし⋯ 四苦八苦、みたいなかんじでした。来季は体調を崩さず、怪我のないシーズンにしたいと思っています。そう願っています)
I have to say that with best of season, the most important thing and the best thing we learned, was to know more about each other, and had worked better with each other to communicate well each other, so we actually grew even closer this season, just hope that we can show potential for seasons to come.
(今季よかった点を挙げると、私達が掴んだ一番大切なことは、お互いにもっと分かり合えるようになって、互いが分かり合うためにもっと努力をした、ということです。今季はもっと通じ合えるようになったので、来季以降、自分達の出来ることをお見せしたい、今はそう思っています)

Cathy REED キャシー・リード Chris REED クリス・リード © Robin Ritoss
FD"Lagaan" @ 2012 WTT



安藤美姫選手 @ WTT Gala


Miki ANDO 安藤美姫 © Robin Ritoss
EX"You Must Love Me" @ 2012 WTT

——今日のエキシビションのプログラムについて
まずはあの、ISU(国際スケート連盟)の方が認めて下さって、現世界チャンピオンのペア(サフチェンコ/ゾルコヴィー組)と一緒に、特別に招待して下さったことにすごく感謝しています。
こんなおっきな会場で、日本の皆さんの前で滑るのはすごく久しぶりだったので(笑) ちょっと緊張してしまったんですけど。
今回ふたつとも愛を表現したプログラムで、アナウンスにもあったように、震災後いろんな愛に包まれるというか、家族愛だとか、親戚、友達、いろんな愛がすごい力になって、お互いこう思いやるからなにか力になる、っていうのを自分自身もすごく感じました。
感謝の気持ちと、そういう「いろんな愛でつつまれてほしい」っていう思いを込めて選曲をしました。1曲("You Must Love Me")はすごく柔らかい曲で、もうひとつ("I Who Have Nothing")はすごい力強いイメージで。いろんな愛があるよっていうので、「ひとりではない」っていうメッセージを込めて⋯というかんじです。
(曲は2つともご自身で選ばれたんですか?:) 昨日の朝まで(2曲滑ることを)聞いてなくて、1曲しか用意してなくて。二部の方の選曲をしてたんですけど、もう1曲って言われて。それだったら、テーマというか自分の想っているものを滑りたいと思って自分で選曲しました。
(宮本)賢二先生に両方とも振り付けてもらったんですけれども、1曲("You Must Love Me")はその賢二先生が何曲か持って来たうちの1曲で、もう1曲("I Who Have Nothing")はアメリカで「Love on Ice」というアイスショーに出させて頂いた時に、向こうのプロダクションから「この曲で滑って下さい」と頂いたものなので、ひとつは自分の選曲ではないですけど。
今回これを滑るっていう決断は、自分でしました。

——久しぶりに大きな会場で日本の観客を前に滑った心境
5日前に、ストックホルムの「Art on Ice」から帰って来て、そこではここよりも大きなところで滑らせてもらっていたのですが、他のアメリカとかスイスとかのショーよりも、いっぱい緊張して⋯しまいました。
でもホントに、こんなにたくさんのお客様が足を運んで見に来て下さるのは日本ぐらいなので、すごくうれしかったです。

——今回優勝した日本代表選手になにか声をかけられましたか?
あのー(笑)「おつかれー」と「おめでとうー」って言うぐらいで、あとは。まだまだ今日エキシビがあったので、他の選手も最後の力を振り絞ってやっていると思うんで、あんまりこう「ワイワイ」出来なかったですね。

——来シーズンについて
まずは⋯このあと上海の方で「Art on Ice」に出場する機会を頂いてますし、日本ではプリンスのショー(「プリンスアイスワールド」)ですとかいろんなアイスショーに出させて頂くので、今自分の持っているスケジュールをこなしてから、少しずつ考えていきたいなと思っているところで。まだその、「競技に戻って」というのはなにも決まってないです。
(スケジュールに関しては、今のところいつまで決まっていますか?:) 7月までです。いつも「Dreams On Ice」とか、「Fantasy On Ice」に毎年出させて頂いていて、それが7月まではあるので。
(「もしグランプリシリーズに出場する場合エントリーの締切が6月だが、それに関してはどういう風に考えているか」という質問に:) あのー、⋯んー、まだまだ試合に関してはまったくプログラムも何も考えてないですし、そういう話になってないんですけど、連盟の方から「グランプリはどうする?」っていうお声がけを頂いた時に、まあ、エントリーだけ?しておこうという風な流れになっています。
「エントリーはして、ショートも作っておこうかな」っていうのは思っているのですが、決断っていうまでには至ってないです。
やっぱり⋯試合っていうのはあの、失敗⋯してはいけないと思うし、出る限りは、戦う場なので「中途半端な気持ちでは出場したくないな」って思いが一番にあるので。
プログラム作りをしてみて、もし「戦う気持ち」がまだちょっと沸いて来ないなっていう時には、早めに連絡を入れてキャンセルすると思いますけど、ショートプログラムはひとりお願いしてあるので、やってみようかなというかんじではいるのですが。
(「今後、コーチ・振付師の方について見てもらう予定はありますか?」という質問に:) 振付はまだ、今コンタクトを取ってるところで、決定ではないので言えないですけど、ま、んー⋯ひとり、お願いしています。⋯(笑)
(DOIのインタビューで、SPの振付はステファン・ランビエールさん、との発表がありました)

Miki ANDO 安藤美姫 © Robin Ritoss
EX"I Who Have Nothing" @ 2012 WTT



パトリック・チャン選手


Patrick CHAN パトリック・チャン © Robin Ritoss
SP"Take 5" @ 2012 WTT

SP後

89.81 TES45.88 PCS44.93 -1.00(fall) 2nd place
{4T +2.14 (planned 4T-3T), 3A(fall) -3.00, CCoSp3 +1.07, 3Lz-3T +0.30 (planned 3Lz), FSSp4 +0.86, CCSp4 +0.71, SlSt4 +1.80}

今日の演技はうまく行って、とてもよかったと思います。世界選手権よりもよかったですし、すごく気持ちよく滑っていました。よく膝を使えて、氷との一体感がありました。審判の方と楽しめた、というか⋯ 審判の皆さんのリアクションも大きめで(笑) 審判の皆さんも僕達の演技を楽しまれていましたね。それほど緊迫していなくて。僕らもそうだったんですけど!それで、もう皆がSBを更新していったんじゃないかな、と。Daisuke(高橋選手)のWRはよかったです!この日本で出て、彼にとってもお客さんにとっても素晴らしかったんじゃないかな、と思います。

——ジャンプについて
4Tはすごくよかったです。今季イチが出ました。公式練習や6分間では、もうだめっぽかったんですけど、本番では決まって!、となると自信にもなります。特に明日のフリーでは、2回4Tを予定していますので。ここに来る前の2週間はてんやわんやで、4Tはトラブるし⋯ そういうことで、試合ではまってよかったと思います。3A(転倒)は⋯ そういうことはなかったのですが、人間、間違いはつきものですので。今季は100%決めていたのに⋯ 「3Aがはまらない」試合がシーズンに一回はあって、それが今日だったのかな、と。そういうことで!プログラム全体はすごくよかったし、うれしいです!

——ショートで出遅れるとフリーで巻き返す、という形が続いていますが。
フリーは「うまくまとめられる」と思っているので。気持ちよく演技できますから。仰るようにショートで失敗してフリーがすごかった、という大会が続いていて、自分でもたのしみですし、今晩はいいかんじでゆっくり出来そうです。明日に備えて元気を蓄えて。エレメンツに集中してやりたいと思います。すごくキレイなプログラムなのですが、これで最後となりますので、明日の演技がこのプログラムへのはなむけになれば、と思います。

——フリーに向けて
(「高橋選手は4T×1回なので、4T×2回のチャン選手の方が有利ですが」という質問に:) すごく点をもらえるプログラムなのですが⋯ うまく行った場合、ですよ、そうでない場合もあるので。一か八かのプログラムですけど、お客さんはそれがどうなるか、と見に来られていますし、もちろん予定構成に入れています。でも、それが試合で決まるか、というのは出たとこ勝負です。今日は、明日のフリーに向けていい感じをつかんだと思います。家からはるばる長旅をして来て、ここ1週間がんばれて、ここの氷にも馴染んでいるのでよかったです。今日の4Tはすごくよかったのですが、3Aに関しては⋯ フリーの入りからの方がいいかんじで飛べるので、明日滑るのがすごくたのしみで、わくわくしています!いい結果も出るかな、と思います。

——大歓声のうちに終わった高橋選手の後に滑って
すっごくためになるテストだったと思います!ソチや次のワールドに向けてのよい予行練習になりました。来季のワールドは「ロンドン」で開催されるので、イッちゃってるかんじになると思います。地元カナダの開催ですから!⋯ということで、よい練習になりました。あれだけの花束が降って来ると、いつも行っている本番前のちょっとしたウォームアップが出来ません。ただお花に包まれているしかありません!(笑) 「これはテストなんだ」と思ってすごくいい経験になりました。「笑っちゃう!」っていうことも分かりました。4Tのすごいのが決まりましたし、その面でもうまく行ったのでは⋯ でも、超ヤバイ状況ではあったので、攻めて行こうと思っていました。これがWTTでよかったです。

——ワールドからの調整について
調整は大変でした。もちろん、ワールドの後ですから。ワールドのような大きな大会の後に、また上げて行くのはきびしいです。自分にはすごく難しかったのですが、うまくやって、リラックスして自分のやるべきことに集中しました。コロラドで過ごせたので、リラックスする時間もホームリンクで練習する時間もありました。

——コーチ変更について
突然のことだったと思いますが、もちろん、Christy(前)コーチにはすごく、すっごくよくして頂いていました。4Tも教えて下さいましたし、先生の教えがなければ、4Tも降りていないし、技術も向上していなかったと思います。ただ、スポーツ選手というものは、進歩を望むものなんです。同じところに留まらず、さらに上を目指すものです。
プログラムに関して言えば、「これでやり尽くしている」という訳ではありません。技術的にも、ジャンプとトランジションを融合させて行かなければ。『ジャンプとトランジションは分かれてはいないんです。』実際にはそれらはひとつのエレメントで、それらを「どうやったら一枚の布のように見せられるのか」、そのことに注力しています。ただのジャンプでは、意味がありません。ジャンプからジャンプへと移って行って、飛ぶだけという風に見えてしまうと、よいものにはなりません。Kathy(新)コーチとの練習によってジャンプとトランジションの流れがよくなって、トランジションがジャンプの中に織り込めるようにもなると思います。それは、Kathy(JOHNSON キャシー・ジョンソン)コーチに教わって来たことでもあります。この「スムースなトランジション」という自分のスタイルにとても満足しています。

Patrick CHAN パトリック・チャン © Robin Ritoss
SP"Take 5" @ 2012 WTT


Patrick CHAN パトリック・チャン © Robin Ritoss
FS"Adagio from Concierto de Aranjuez" @ 2012 WTT

FS後

170.65 TES80.43 PCS 91.22 -1.00(fall) overall 260.46 2nd place
{4T-3T(weak landing) -1.00, 4T<(fall) -3.00, 2A +0.36 (planned 3A), CiSt4 +1.60, FCCoSp3 +0.86 // 3Lz-1Lo-3S +0.90, 3Lo +0.80, 3F +1.10 (planned 3F-2T), CSSp4 +0.93, 3Lz +0.90, 2A +0.64, ChSt1 +1.60, CCoSp4 +1.00}

今日はしんどいほうでしたね。6分間練習からきびしかった、という⋯ でも、今大会全体として見たら、いいテストになったと思います。いいプログラムにもなったと思うのでよかったです。調整不足でしたが、今大会はよかったと思います。今シーズン全体的によかったと思います。

——四回転の不調について
いつでも、四回転は難しいものです。ただ、今季はシーズン通して四回転が大変でした。昨季の「オペラ座の怪人」の四回転は今季より随分ラクでしたから。今季は、四回転の入りが昨季とは違うものだったということもあって、すごく練習しました。来季は、その入りを変えて、ジャンプそのものも良くしていきたいです。ジャンプの入り・ジャンプとジャンプのトランジションをスムースにして。それによって四回転が良くなれば、と思っています。

——「高橋大輔選手に今季初めて負けましたが、それについては?」という質問に
(笑) 勝つ時もあれば、負ける時もあります(笑) 自分はこの2シーズンいいかんじで、すごくがんばってると思います(笑) さらに自信をつけて、次のシーズンもいいかんじで行けるんじゃないかと思っています。
Daisuke(高橋選手)に関してですが、彼がここで成し遂げたことはすばらしいと思います。ワールドの前から、彼が多くを積み重ねて来たのを知っていますので。今季ずっと戦って来て、会見でも一緒になったので、彼がここに来て、この最後の試合に日本の大勢のお客さんの前でこうして成果を出す、ということは分かっていました。しかも、他の選手の誰よりもプレッシャーがあった中で。すごく良かったです!ただの「いいプログラム」じゃなくて、もう、やり切ってましたからね!彼は素晴らしいアスリートで、向上心があって、賢いし、熟練のスケーターです。

——日本人記者の英語の質問で「ずっと1位で来ていたので、2位になって落ち込んで(feeling "down")いますか?」と聞くところ、「so you feel "falling"? (2位になって、落ちぶれたな・コケちゃったな、と思っていますか?)」となってしまう。
(前後の文脈から質問の意図を酌んだ様子のチャン選手) そうですね、もちろん、ちょっとは(ヘコんでます feeling "down")。でも、決して「転倒("fall")」ということではないと思います。自分は全ての試合を、一試合一試合別々に捉えていますし、「連勝記録を伸ばしてやろう」と思ってやっているわけではありません。今回はチーム戦で、通常の試合とはかなり違いますし。キス&クライでは、カナダの一員というつもりでいました。今大会の成果を自分個人の手柄とするより、チーム全体の成果として考えたかったので。いいテストになったと思います。状況的にも試合としても、いつもとは大分雰囲気が違いました。もちろん、場慣れしなければならないのですが、すごくふしぎな感じで。チーム皆が一箇所に集まって自分の演技を見てるし、他の国の選手も応援席の山から見てるし⋯というので、すごいビビッちゃったし、大興奮でした!(笑) ⋯この結果には、その気持ちが反映されているのではないでしょうか(笑)

Patrick CHAN パトリック・チャン © Robin Ritoss
FS"Adagio from Concierto de Aranjuez" @ 2012 WTT


Patrick CHAN パトリック・チャン © Robin Ritoss
EX"Elegie in E Flat Minor" @ 2012 WTT



カロリーナ・コストナー選手


Carolina KOSTNER カロリーナ・コストナー © Robin Ritoss
SP"Allegretto from Trio No. 2" @ 2012 WTT

SP後

69.48(PB) TES36.34 PCS33.14 1st place
{3T-3T +1.60, 3Lo +1.10, FCSp4 +0.64, 2A +0.86, LSp3 +0.71, CiSt4 +1.40, CCoSp4 +0.43}

今日はクリーンに滑ったと思います。今大会は、チームの勝利のためにいい演技をしたいです。
最初の方は、すごく精神的に疲れていました。ホテルに帰って休む時間がなかったので。ただ目を閉じる、ですとかそういうことでも休まるのですが。でも、チームの皆と一緒にいて楽しかったです。今日は長い一日でした。11時頃からずっと会場にいましたので。チームの皆はすごく力になってくれましたし、私が居眠りしないようにもしてくれました(笑)
試合前の調整に取りかかって、「よし、チームのために戦わないと!」と思っていました。出番が来て、チームの皆の大声援を聞いて、すごく力になりましたし、お客さんもすっごく応援して下さって、あたたかく迎えて下さって、演技中はとても楽しめました。今日の演技には、とっても満足しています。
今大会はワールドチャンピオンとして臨んで、それで緊張してしまうのではないか、とも思っていたのですが、イタリアが滑り込み(5位)で今大会に出られてよかったとも思っています。
6分間練習では、Ashley(ワグナー選手)が「これが最後のショートになるね!」と言っていて。私も、このプログラム最後の演技で、プログラムとよいお別れがしたかったので、いいチャンスだな、と思っていました。

——今季の安定した成績・ショートのPB更新について
今季に限らず、安定した演技というのはシニアに上がってからの自分の課題です。昨夏から今冬にかけてすごくがんばりましたので、それが結果につながったと思います。これまでの競技生活の中で浮き沈みも経験しましたので、試合でプレッシャーに負けないようにもなったと思います。「やらないと!やらないと!」というのではなく、自分がやる、ひとつひとつのことを楽しもう、とだけ思っています。なにしろ、「スケートが好きだから!」と。それに、お客さんが自分の演技を楽しまれている姿を目にするのもすてきです。皆さんが自分の演技を楽しんでお帰り下さったら光栄です。試合では、メダルを獲ることだけではなくて、すてきな時間を過ごせれば、と思っています。

Carolina KOSTNER カロリーナ・コストナー © Robin Ritoss
SP"Allegretto from Trio No. 2" @ 2012 WTT


Carolina KOSTNER カロリーナ・コストナー © Robin Ritoss
FS"Concerto No. 23" @ 2012 WTT

FS後

116.24 TES51.18 PCS66.06 -1.00(fall) overall 185.72 2nd place
{3Lo +1.40, 3F(touch down with free foot) -0.50, ChSp1 +1.50, 2A-3T<(touch down with free foot) -0.93, FCSp2 +0.71 // 3T<<(fall) -0.60 (planned 3T-2T), 1A 0.00 (planned 2A), 3S +0.80, 3S-2T-2T +0.30, SlSt4 +1.60, FCCoSp2 +0.57, CCoSp4 +0.79}

((ISU "Quick Quote" より))

今はとても疲れています。今大会に向けての練習が十分出来ませんでしたので、今日は大変でした。調整十分で臨んだ時よりも、自信が足りなかったです。
今大会の演技は、本当に楽しかったです。もっとがんばろうと思っていたのですが、これが今日の最高の演技ですので、言うことなしです。
(2位になったことについて:) 1試合1試合、ゼロからのスタートです。今大会でAkiko(鈴木選手)が優勝して、本当にすてきでした。ここは彼女のホームですから。自分も、もしイタリアで優勝できたらすごくうれしいと思うので。
(来季について:) 今のところ、ほんと、何の予定もありません。たくさん休んで、それからやることを決めたいと思います。
(WTTに出場して:) 疲れもあってすこし大変だったと思います。女子は一番最後の試合になった、ということもあって。きびしい状況でしたが、このWTTに出場できてよかったです。イタリアチームはすばらしかったですよ!イタリアの選手のみならず、全員を応援していました!(イタリアチームキャプテンとして)このチームを誇りに思います!

Carolina KOSTNER カロリーナ・コストナー © Robin Ritoss
FS"Concerto No. 23" @ 2012 WTT


Carolina KOSTNER カロリーナ・コストナー © Robin Ritoss
EX"Halleluia" @ 2012 WTT



キャプテン会見1日目〜3日目

高橋大輔選手 チャーリー・ホワイト選手(アメリカ) ナタリー・ペシャラ選手(フランス) スコット・モイア選手(カナダ)


Day 1


Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 © Robin Ritoss
Daisuke TAKAHASHI (Team JAPAN Captain)
@ 2012 WTT

高橋大輔主将 1st ranked team after Day 1

個人の事じゃないので、(試合後の見解を出すのも)ちょっと難しいんですけれども⋯ 前半日本は4位スタート、だったんですけど、女子が終わる頃に1位になったということで、若干驚きで、ホントにこの団体戦というのはまったく読めないな、という。やっぱり、僕たちもペアだったりアイスダンスに詳しくないので、どういう風になるかとか読めないですし、そういう面でこう、やっててすごくおもしろいなっていう感じがしました。今日出たチームのメンバーは精一杯がんばってくれていたと思います。でもまだ明日があるので明日に向けて、そこは気合いを入れ直して、1位から下がらないようにがんばりたいと思います。

——明日の試合とキス&クライの余興について、キャプテンの展望
アイスダンスは、クリスの方が足(右足首の怪我)が結構大変、というか痛い中ですごくがんばってくれていて、あまり無理をしてもらいたくないので、あまりがんばりすぎないように、この試合ってものを楽しんでってもらいたいなと思います。
ペア(高橋・トラン組)は今回世界選手権で初めてメダルを獲ったということでホントに、すごく戦力的にも強みだと思っていて、自分自身かなり期待しているので、是非がんばってもらいたいなと思います。
あとは男子、なんですけれども、僕はちょっとフリーはあまり得意じゃないので、気合いをかなり入れて、ホントに気持ちで行かなければいけないなと思っているので、皆を引っ張っていけるように、100%の演技をしたいと思います。崇彦(小塚選手)も、そういう風に思ってると思います!
⋯キスクラのパフォーマンスは、やっぱりフランスのパフォーマンスがすごかったり、イタリアもすごくて、ちょっと日本負けてるなーって思ってるんですけど、なかなかちょっとシャイなので、(笑) 何も考えつかないです。まあ、キスクラ⋯即興のパフォーマンスより演技をがんばってやりたいと思います。


Charlie WHITE チャーリー・ホワイト © Robin Ritoss
Charlie WHITE (Team USA Captain) @ 2012 WTT

チャーリー・ホワイト主将 2nd ranked team after Day 1

日本とトップタイにつけた、ということでよかったと思います。今日はアメリカチームとして全体的に内容が良く、すばらしかったです!今大会は世界選手権後の開催で調整が難しい中、皆がんばって、精一杯心から滑っていましたね。
皆さん、グレイシー・ゴールド、御覧頂けましたでしょうか?今季、まだシニアの試合にも出ていない子が、こういうすごい大会に出て来て、素敵な女性を演じ切りました!脱帽です!本当にすばらしいです!
この混戦の中、最終的な結果が出るまで先は長いですが、現時点で特に、チームとしてこれ以上の戦略というものは考えていません。

——世界選手権後に臨んだ今大会のデイヴィス/ホワイト組のSDの演技について
Meryl(デイヴィス選手)と僕の演技については⋯ なかなか、お答えするのも難しいですね、横で「よしよし」と頷いてくれるメリルがいないと(笑) でも、僕らは1試合1試合、一歩ずつうまくなれば、と思っています。世界選手権では「最高」と言えるような演技をしたのですが、それは「これ以上ない演技」というわけではありませんので、世界選手権後も練習に努めていました。ワールド2位、ということで、ここでもう一回(1位になる)チャンスがある、それを掴みたいとも思っています。明日もこの調子で、出来る限り、練習みたいに出来るようにがんばりたいです。

——キス&クライでの日本の観客に向けてのメッセージについて
今大会のアメリカのチームリーダーの方のアイディアです。素晴らしい方で、アメリカ代表にふさわしい、いろんな案を出して下さって。団結心の鑑みたいな人で、チーム戦に臨む心構えも教えて頂いています。メッセージの主旨は、「日本の皆さんを応援する」という気持ちを表したものです。自分達を今大会に迎えて下さって、このようなすばらしい機会を与えて下さって感謝しています。

——明日に向けて
明日は、ペアのCaydeeとJohn(デニー・コフリン組)がやってくれると思います。今季はずっと、毎試合調整万全で来ているので。彼らのこれまでの戦いぶりを見て、とてもうれしく思っています。ショートうまく行きますように!僕らのFDですが、ここまでいいかんじでシーズンを来ているので、このままの勢いでがんばりたいです。男子は、ツワモノです。Adam(リッポン選手)とJeremy(アボット選手)はすごいスケーターですから。彼らが順当に滑ってくれたら、アメリカチームの勝利に貢献してくれると思います。僕らは今大会の優勝を目指していますので。さらなるチームワークとチームの和を築いていこうと思っています。自分達らしく明日もこの調子で、もうちょっと本意気に、「仲間を応援している」っていう気持ちを前面に出していきたいです。


Nathalie PECHALAT ナタリー・ペシャラ © Robin Ritoss
Nathalie PECHALAT (Team FRANCE Captain)
@ 2012 WTT

ナタリー・ペシャラ主将 3rd ranked team after Day 1

今日は長丁場でした。一日中、チームの皆の応援でリンクにいましたので。でも、最後に3位になってうれしい驚きです。予想していませんでした!今大会は、とにかく楽しくやろう、ということで臨んでいましたので。ただ言えることは、どのチームもいい選手を揃えているので、今後の展開が読めませんね。盛り上がってまいりました!これからもこの調子で、特に応援席でベストを出したいです。

——キス&クライでの衣装の仕込みについて
準備する時間がなかったものですから、即席なんですけれども。昨日、「しまった!やる気満々なのに・衣装が全然ない!」って気づいて、皆で買い物に行って手当たり次第に物色しました(笑) でも、衣装というものは全体の印象の20%で、残りは演技次第、気持ちの問題ですからね(笑)

——明日に向けて
フランスのスケート連盟の会長が、フランスの勝利を願ってはるばる来られていますので、皆励みになっております。プレッシャーなんてありえません!(笑) Fabian(ブルザ選手)と私は、これまでの調子で、今季をいい笑顔で終われたらいいな、と思っています。Florian(アモディオ選手)とBrian(ジュベール選手)、DariaとBruno(ポポワ・マソット組)は、もう信頼していますので。がんばってくれると思っています。私は、もっと応援をがんばりたいです。フランスチーム全体としては、もっと声を張って、ガヤを大きく、もっと弾けたかんじで応援したいです。皆にはそれだけお願いしたいな、と思っています。自分が先陣を切って弾けたいと思います。


「うれしいなー、(アイスダンスのホワイト選手ペシャラ選手との上位3選手の会見が)ありえないからうれしい」と二人との集合写真に収まる高橋選手。


Nathalie PECHALAT ナタリー・ペシャラ Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 Charlie WHITE チャーリー・ホワイト © Japan Sports
Nathalie, Daisuke, Charlie @ 2012 WTT


Day 2


Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔主将 (JPN) 1st ranked team after Day 2

今日は自分の試合があったので、ダンスとペアを見ることが出来なかったんですけれども、暫定1位ということで、今日は日本チームの皆が頑張ってくれたんだろう、とうれしく思っております。


Charlie WHITE チャーリー・ホワイト主将 (USA) 2nd ranked team after Day 2

今日はアメリカチームにはいい日だったと思います。
ペアもフリーに向けていい位置につけましたし、大接戦になりそうですね。
Meryl(デイヴィス選手)と僕は今日はもうなにか降りて来て、間違いなく、人生最高の演技でした!御声援でそのように導いて下さった、日本のフィギュアスケートファンの皆さんに感謝いたします。皆さんの応援は大変ありがたいものです!僕ら皆にとっても。アメリカチームを代表し皆さんに御礼をお伝えします!ありがとうございます!
男子は、Jeremy(アボット選手)もAdam(リッポン選手)ももっともっといい演技がしたかったでしょうけれども、こういった局面での試合というのは、そう簡単ではなかったはずです。ここで戦ってくれた二人を心から称えたいと思います。すべてうまく行ったわけではなかったと思いますが、彼ららしさはすごく光っていて、精一杯心から滑っていました。今大会に出場したことは、来季に向けての力になると思います。
今のところ日本が優勝に向かって⋯ 独走状態!(笑) ですけれども、前向きに!明日のペアと女子でちょっとずつ差を詰めるかんじでがんばりたいです。明日は出来る限りがんばって・あとは神頼み!——といった、ちょっとしたコンビネーションを予定しています(笑)


Nathalie PECHALAT ナタリー・ペシャラ主将 (FRA) 3rd ranked team after Day 2

フランスチームキャプテンとして、今日は最高の一日でした。フランスチームの演技もそうなのですが、この御両人の演技、Daisuke(高橋選手)とCharlie(デイヴィス/ホワイト組)の演技も、もちろん素敵でした!今大会はすばらしいです。こういった心境でシーズンを終えられることを、本当にうれしく思います。
Fabian(ブルザ選手)と私については、最高でした!ニースの世界選手権でもすごくよかったと思いますが、日本のお客さんはもう、弾けて下さって!他の試合でも、皆さんにこういった形で演技を楽しんで頂けると、フィギュアスケートがもっとおもしろくなるんじゃないかな、と思います。WTTの主催者の日本の方々に改めて感謝申し上げます。


——高橋選手とホワイト選手は、「世界選手権2位」という結果を受けて今回の1位につながったのでしょうか?という質問に
高橋: (ホワイト選手の「お先にどうぞ」というジェスチャーを受け) (笑) 今回はチームが勝てばいいなというつもりで、自分の演技をしようと思ったので。世界選手権で悔しい気持ちもあったんですけど、それは自分の中ではあまり考えずに。自分のシーズン最後のパーフェクトな演技を目指そうと思って⋯ でも、ちょっとしたそういう気持ちはあったのかもしれない、知らないうちに。そういう風に自分は感じないですけど、あったのかもしれないです。
ホワイト: (「"知らないうちに unconsciously"勝ちたかったのかもしれない」という高橋選手の言葉を受けて) um⋯ I, "consciously"! (僕は⋯"意図的に"!)(笑) 今大会、勝ちに行きました。世界選手権は、すごくいい演技で、まさに「こんな演技がしたかった」という演技が出来ました。でも、順位としては、狙ったものではありませんでした。ですから、ここでもう一度ショートフリーと滑ることになり、すばらしい機会を頂いたと思っていました。これは願ってもないチャンスで⋯ もちろん、世界選手権ではないのですが、この短期間のうちに自分達の力をもう一度お見せしたい、という思いがありました。順位も挽回しましたし、まだまだトップの実力があるということをお見せしたと思います。今大会の演技は本当に素晴らしかったです!
もちろん、チームとして、僕らデイヴィス/ホワイトがこれまでで一番うまくやった、というのはよろこばしいことですが、SDでは、疲れもあり弱含みの前半になりました。そこで応援席に目をやると、いろんなスケーター達が応援してくれていて。皆にすごく励まされて、チームの皆のためにがんばろう!と思いました。
そういった訳で、今大会の意義は2つあったと思います。ひとつは、アメリカを代表してチームに貢献する、ということと、もうひとつは、世界選手権後にもう一度力を発揮する、ということです。大変有意義な大会でした。

——ペシャラ選手は、フランスが3位であることに今日も驚かれていますか?
ペシャラ: そう、正直、昨日は驚いていましたけれども、今日は戦略があったので。「いないいない・バァ!」みたいな(笑) そういう訳でまだ3位です。「サプライズ3位」とか⋯そうおっしゃらず。フランスだって強くて、よいチームです!(笑) 1番じゃないけど、3番ですからね!(笑)
明日に向けては、この調子で楽しみながらやりたいです。選手の誰にも、ストレスを感じてほしくないので。これが最後の試合ですし、皆には「(どうなっても)大丈夫だから!」と伝えています。皆を信じてるし、自分の演技をしてね、って。自分の演技が出来なくても、気にしなくていいからね、キス&クライで盛り上げるから!と。明日はもっと創意工夫して、もっとおもしろいことをやりたいと思います。どうぞおたのしみに!

(この間ブライアン・ジュベール選手が記者会見場へ入って来て、現場もサプライズ。時折微笑みながら、最後まで後ろで会見を見学するジュベール選手)

——高橋選手とホワイト選手はこれで競技が終わり、キャプテンとしての役目に専念できると思いますが、衣装やメイクで一枚上のフランスチームの応援に追いつく秘策はありますか?
高橋: えーっと、難しいですね(苦笑) 明日はホントに応援に専念しますし、やっぱりその⋯応援というところでは、日本がちょっと負けてるかなというのが否めないんで、⋯何をしたらいいかなと思いますけど、今日の夜、この後帰ってゆっくり考えたいと思います。でも僕も今日の演技中、日本のチームの皆が見えた時、すごくパワーをもらったので、応援席からとりあえずパワーだけは送りたいなと思います。
ホワイト: そう、僕ら、かなり差をつけられていますよ、フランスとイタリアに⋯
ペシャラ: またまた〜 (会場 笑)
ホワイト: まぁ、そういうことで⋯ 追いつくにはどうするか、って言うと、よくぞ聞いて下さいました。もっと創意工夫しないと、ですね。今のところ、自分としてはもう一回FDをやる位の意気込みで、赤白青の服+星(=星条旗)も用意して、花火も仕込みますかね!(笑) でも、ぼや騒ぎとかは避けたいところです(笑) あと、組体操も出来るし。⋯組体操、日本でウケるのでしょうか?(笑) 自分の競技は終わったので、明日はもっと応援に腰を入れられると思います。もちろん、個々がベストの演技を出来るように、ということに配慮して、なんでもがんばってやりたいです。チームワークはそうやって生まれると思います。

——ペシャラ/ブルザ組のキス&クライではミイラ装束、ジュベール選手のキス&クライではサングラスの小道具でマトリックスごっこ、といった仕込みの利いたフランスチームの応援ですが、これはどなたの演出なのでしょうか?
ペシャラ: チームワークに懸けるのは、自分達にとって最重要課題なんです。ばかみたいですけど、私たちが今大会の「一番」を目指す、というのは、「チームワーク賞(Team Spirit Trophy)」を獲ることなんです!そのためにもう、一生懸命やっています!楽しむことが一番、というのがフランス人ですからね!(笑)
演出に関しては、ごはん食べに行く時、ああでもないこうでもないと議論しています。それぞれのプログラムに応じてテーマを持たせて、チーム全体にも色を出して。でも、「ミイラ装束」についてはFabian(ブルザ選手)も私も全然聞いてなかったです。6分間練習でミイラ達を見つけて、「なにやってんの?」って(笑) 皆、思ってたよりばかで素敵です(笑) 明日もこの調子でがんばります。「マトリックス」は、おなじみなかんじで、あんまり有名じゃないピアノ曲の仕込みより随分ベタでしたけどね。
こういった創意工夫が、フィギュアスケートの素敵なところです。ひとつのプログラムを作るのも、今回のようなチームメイトの応援の演出も、創意工夫という面ではまったく同じです。


Nathalie PECHALAT ナタリー・ペシャラ Fabian BOURZAT ファビアン・ブルザ © Robin Ritoss
PECHALAT/BOURZAT
2011-12FD"Mummy and Pharaoh" @ 2012 WTT

Team FRANCE © Paja
PECHALAT/BOURZAT FD Kiss&Cry @ 2012 WTT


Brian JOUBERT © Robin Ritoss
Brian JOUBERT
2011-12FS"The Matrix" @ 2012 WTT

Team FRANCE © Paja
Brian JOUBERT FS Kiss&Cry @ 2012 WTT


Day 3


Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔主将 (JPN) ISU World Team Trophy Champions

——WTTを終えて キャプテンとしての総括
ちゃんとリーダーの役割を果たせたのかどうかちょっと定かではないんですけれども、キャプテンというポジションで自分の演技や他の選手の演技を追っていましたが、ホントにまったく、チームの順位がどうなるか読めなかったので、そういった中での戦いはすごく自分にとって楽しい気分でした。


Charlie WHITE チャーリー・ホワイト主将 (USA) ISU World Team Trophy silver medalists

——WTTを終えて キャプテンとしての総括
チームアメリカは2位に終わってしまいましたが、2回目の優勝を目指してがんばりました。今大会は、全選手、すっごくがんばったと思います!それぞれ奮闘していましたし、らしさも出ていました。今大会は難しい局面でしたが、その中で皆根性を決めて、カテゴリーの垣根を越えて、互いを励ましながら支え合っていたと思います。そこに大きな意味があります。僕らは、本当に、チームワークを活かしていたと思います。皆を応援して、滑っているスケーターも笑顔で。それはすばらしい体験で、そういった面ですごく楽しめました。
前向きに!僕らはもう来季に向かっておりますが、日本チームの皆さんに敬意を表明いたします。今大会の皆さん、最高でした!ホームのプレッシャーの中、皆が力を合わせていてすごく感動しました。なかなかお目にかかれないような場面に立ち会えて、本当にすばらしい気分です。優勝おめでとうございます!


Scott MOIR スコット・モイア主将 (CAN) ISU World Team Trophy bronze medalists

——WTTを終えて キャプテンとしての総括
チームカナダとしては、すこし好不調の波がある一週間でした。トップ選手達は、合格、みたいな演技で、若手の選手達は素晴らしい演技をしました。とても良かったと思います。その若手の活躍がチームへの刺激となって、3位となる原動力にもなりました。初日の段階では、果たして表彰台に上れるのかな、という感じでした。アメリカと日本の優勝争いになるんだろうな、と見ていましたので、最終日に3位に滑り込もう、という形で模索していました。ペアと女子がすばらしかったので、ここまで戦えたと思います。
他の選手達がチームのためにすばらしい演技を披露して来季に向かって手応えを掴む姿を目にする、というのはとてもよいことだと思います。そのように選手同士が刺激をし合って、大会は盛り上がって行きます。
2009年のWTTにも僕は出ていましたが、WTTは、オリンピックのチーム戦とは大分様子が違うと思います。オリンピックでは、アメリカと日本に追いついて対等に戦えるように出来れば、と思っています。けれども、アメリカ・日本に追随するには準備が必要です。

——カナダの得点源は、アイスダンス(ヴァーチュー/モイア組)と男子(パトリック・チャン選手)の得点、と見ていましたが、そうは成らず、ペアと女子の得点がこの3位という結果につながりましたね。
正直、ペアと女子が終わって最終順位を目にした時にはすこし驚いていました。初日は結構得点を稼いだ、と思っていて、そういう風に、自分達は得点を積み重ねて行って、そんなに失うということはなかったので、このような結果になったと思います。それが得点制だと思います。今日、ペアと女子がすごくがんばってくれたおかげで表彰台にも上ることが出来て、皆驚いています。ただ、昨日と初日に関しては、すこし運がなかったな、と。


——オリンピックのチーム戦とはもちろん状況が違うと思いますが、今大会を経て、オリンピックのチーム戦での戦略や戦い方が見えましたでしょうか?
モイア: ⋯「皆がクリーンに滑ること」でしょうか? (会場 笑)
高橋: ごもっともだと思うんですけど(笑) 個々の能力を上げていくことが一番有力な戦略になるんじゃないかな、という風に思いますね。でも、チーム戦というのが、どういう試合の持って行き方になるのか、今はまだ全く想像できないので、どうなるか分からないですけど、実際やってみて、自分が滑ってる時に「ひとりじゃないな」ということを感じられました。そういった面で、チーム戦をもしやるとなった時には、心強く、あんまりプレッシャーを感じずに出来るんではないかな、と思います。
ホワイト: オリンピックでは、試合としては全く違う様相になるのではないでしょうか。応援席で他の国の選手の演技にも喝采を送る、というのもイメージしにくいですし、「オリンピック」ということで、自分の国の選手の演技に集中するのではないでしょうか。⋯良いような悪いような⋯でも、今大会のように楽しいことには変わりありませんね!(笑) ただ、自分達の演技に備えて力を蓄えておきたい、ということもありますし⋯ 同時に、チームとして団結する、ということも踏まえないといけません。通常は自分自身の演技に使う力を、部分的にチームメイトの応援に回す、という。一心同体で戦う、と。それは、通常の試合とは多いに異なる面で、このWTTでまさに学んでいるところです。チームの皆を応援すればするほど、「皆のためならなんだって出来る!」という気持ちになり、自分の力を出し切れると思います。そうしてまた、皆がその気持ちに同じように応えてくれるのではないでしょうか。
モイア: とにかく皆クリーンに滑らないと、ですね。それは至難の業なんですけれども。今大会はいい勉強になりました。ファンの皆さんには、チーム戦はすごくおもしろいと思います。やる僕らも、それを踏まえて臨みたいです。今大会、チームカナダが下位の方から追い上げて、最後の最後で3位になって、やった!と思いました!日本が独走と思いきや、残念ながら実力を発揮できなかった日本人選手も出て、そこへアメリカが最後に詰めて行って。チーム戦の勝負の機微というものは繊細だな、ということが分かりました。同時に、出来る限り得点を稼ぐ、ということの重要性も学びました。カテゴリー内でひとつでも順位を下げてしまうと、得点では大きな差となります。特に、メダル争いをしているチーム同士の選手の戦いにおいては、そう言えます。


Scott MOIR スコット・モイア Daisuke TAKAHASHI 高橋大輔 Charlie WHITE チャーリー・ホワイト © Japan Sports
Scott, Daisuke, Charlie @ 2012 WTT


Team FRANCE © Paja
Team FRANCE - Team Spirit Trophy Winner
@ 2012 WTT



ライブリポート via twitter.com/japanskates

18日(水)〜の @japanskates tweet記録です。

http://twilog.org/japanskates/date-120418/asc

http://twilog.org/japanskates/date-120419/asc

http://twilog.org/japanskates/date-120420/asc

http://twilog.org/japanskates/date-120421/asc

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http://twilog.org/japanskates/date-120425/asc

http://twilog.org/japanskates/date-120426/asc



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