thanks to: NORAYA ノラヤ (NAHO YAMAMOTO) for our "beloved" green pigeon
by TAKAFUMI たかふみ
December 7, 2015
五輪女王として迎えた昨季を、怪我のため休養する形となってしまったソトニコワ選手。五輪後に得たもの、考えたことについて、とても落ち着いて話してくださいました。今月7日、モスクワ市内に開店したネイルサロン「be happy」に伺い、ファンの皆さんへの想いも語っていただきました。
AS: アデリナ・ソトニコワ選手
PP: インタビュー/テキスト Pigeon Post たかふみ
► 何か皆さんに喜んでもらえるもの、ファンの方々に御満足いただけるようなものを、自身でプロデュースしたかった
PP: ネイルサロン「be happy」のオープンまでの経緯をお話しください。
AS: アイディア自体はソチ五輪後に出てきました。自分が何かをプロデュースしたかったんです。何か皆さんに喜ばれるもの、ファンの方々に御満足いただけるようなものを。スポーツ服のブランドというのも考えたのですが、今はナイキとの契約があるのでそれはできません。そうして考えたのが、ネイルサロンでした。こちらを、皆さんにリラックスしてもらったり喜んでもらえる場にできればと願っています。ネイルサロンという発想は私自身というより母との間で生まれたものです。
こちらへは、ファンの方々はもちろん、選手の皆さんにも来てもらって、マニキュアやペディキュアをしてほしいと思います。
PP: 御自身もお店にいらっしゃることはありますか?
AS: 時々います。ただ母のところに寄るだけだったり、皆さんと一緒にくつろいだり。ネイルもします。
(設置されているテレビ画面を見ながら)店内では様々な番組、私が出ているものを試合も含めて流しています。そちらを観ていただくこともできます。
► とにかくソチ五輪シーズンレベルの演技を見せたい
音楽の音色とアクセントをより感じ取れるようになった
PP: 今季に向けての取り組みについてお聞かせ下さい。
AS: 昨季は怪我のせいで丸々お休みすることとなってしまいました。怪我が治った後は、6月1日から合宿に行き、練習を重ねることで身体をつくりました。試合にも出て行けるように仕上げました。まだまだ滑りたい、ソチ五輪シーズンのようなレベル(の演技)をみせたい、という強い思いがありました。とにかくその段階まで戻りたいと練習し、プログラムの難易度も上げていきました。
PP: 『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』(勝ち抜きダンスコンテスト番組)にも御出演されましたね。
AS: パートナーのおかげで、音楽の音色とアクセントをより感じ取れるようになりました。ショートでルンバ、サンバ、チャチャといったラテンボールルームの音楽をまとめてやろうというアイディアも、この企画のおかげで生まれました。そのような面で、出演は大きなプラスになりました。
► 15-16シーズン|プログラム自己紹介
【SP"ラテンセレクション" 振付:イリーナ・タガエワ】
AS: このプログラムでは、特別な雰囲気や、セクシーにもなれるような気持ちをみせられればと思います。強い音楽なので、それに負けないように気合いを入れています。「迫力」をみせたいです。ミスがあると精彩がなくなってくるんですけど⋯クリーンに滑って、勢いを出していければ。皆さんを演技で盛り上げたいです。
【FS"Je suis Malade" 振付:イリーナ・タガエワ】
AS: フランス語の歌詞で、男性との別れの絶望を歌い上げるような曲です。この歌の物語を、自分らしく表現したいです。ひとつひとつの振付に歌詞を反映させて、情念を感じていただけるように全身全霊で演じていきたいです。
► ロシア選手権に向けて
代表になるのが厳しいとは思わない
自分が「まだまだやれるんだ」と感じたい
AS: 昨日ザグレブ(クロアチア・ゴールデンスピン)から戻ってきて、最初の練習を今日終えたばかりで、まだジャンプをただ跳ぶという状態です。もちろんこれからより気合いを入れて滑っていきたいですし、ロシア選手権では表彰台にのぼって、ヨーロッパ選手権や世界選手権に行きたいと思います。それが厳しいとは思いません。
PP: 女子シングルは世界のトップスケーターの戦いになっていますね。
AS: ロシア女子は競争が激しく、大変なのは確かです。楽ではありません。ロシア選手権ではただ自分のプログラムをやりきるというだけでなく、喜びを感じながら滑りたいです。自分が「まだまだやれるんだ」と感じたい、自分自身のためにも滑りたいと思います。
PP: 今回のロシア選手権はエカテリンブルグでの開催になりました。
AS: 地方で開催することは、フィギュアスケート発展のためにはとても面白い試みだと思います。ロシア国内の様々な街で、子どもたちがフィギュアスケートに興味を持ちリンクに行きたいと思うようになったら、と。「エカテリンブルグ」というのも、よかったと思います。ユリア・リプニツカヤ選手やマキシム・コフトゥン選手はエカテリンブルグの出身ですよね。彼らの演技を観て、子供たちが自分も滑りたいと思うようになる。そういう流れがロシアの各都市に広がっていけばと願っています。
► 長く人の心に残るスケーターに
PP: これからはどのようなスケーターを目指されていますか。
AS: 私は、人々の記憶に残るスケーターになりたいです。それは単純に五輪女王としてではなく、長く人の心に残るようになれれば、と思っています。
PP: 日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
☞ Adelina SOTNIKOVA アデリナ・ソトニコワ選手 @ "Studio be happy" on December 7, 2015