Pigeon Post - MIWA EGUCHI 江口美和: projection, interview, text, photo, video|AIKO SHIMAZU 島津愛子: projection, interview, edit, design
thanks to: JAPAN SPORTS for their whole-hearted works on photos, NORAYA ノラヤ (NAHO YAMAMOTO) for our "beloved" green pigeon
August 26, 2015
Yuka NAGAI @ DyDo Drinco Ice Arena
昨シーズン一気に潜在能力を開花させ、全国的に名前が知られるようになった永井優香選手。ジュニアグランプリファイナル出場、四大陸選手権、世界ジュニア代表にも選ばれました。スケーティングスケールの大きさと、エレガントな雰囲気の中にダイナミックなジャンプを有するのが魅力です。本格的なシーズンインを前に、去年と今年のプログラムについて、そして永井選手のこれまでとこれからについてお聞きしてきました。
インタビューの前に、拠点のダイドードリンコアイスアリーナで早朝練習を拝見させていただきました。45分間の練習中、アップや軽いスピンの後、最初の10分で5種のジャンプをアクセル→ループ→フリップ→ルッツ→サルコウの順に、アクセル以外は3回転まで。その後コンビネーションジャンプへ。ダブルアクセル+3回転トゥループ+2回転トゥループ。重点的に3回転ルッツ+3回転トゥループ。35分頃に新SP"蝶々夫人"の曲かけ練習。その後、関徳武コーチからしばらくアドバイスを受けられていました(詳細は後述)。
YN: 永井優香選手
PP: インタビュー/テキスト Pigeon Post 江口美和
► スケート人生の中でも最も重要な年だった2014-15シーズン
PP: 2014-15はご自身で振り返ってどのようなシーズンでしたか。
YN: 今までスケートを9年やってきて、自分のスケート人生の中でも最も重要な年でした。
PP: 飛躍のシーズンになられましたね。結果的にシニアとジュニアの掛け持ちをされることになりましたが、それは大変でしたか。
YN: 思ったより大変ではなかったです。(+30秒の部分は)ファイナルの前に作っておいて、一応頭に入れておいてって感じで、帰ってきてからやっていました。
PP: 去年はいつ頃から「行ける」というような手応えを感じましたか。
YN: そんなに「よし行ける!」って感じではなかったんですけど、ジュニアグランプリ初戦のスロベニア大会で公式練習があまり上手くいかなくて、「今年もいつもと同じことになるのかな」とちょっと不安だったんですけど、結果的にショートで良い演技が出来て、フリーも今までのことを考えればいい感じだったので、そこでちょっと変われたかなという気はしています。
PP: それまで振付はコーチでおられる関先生にご依頼されていましたが、シェイ=リーン・ボーンさんにショート"ドラマ「エデンの東」より"を振り付けていただいた経緯を教えていただけますか。
YN: 振付師は関先生の方針で。曲は、関先生が荒川静香さんに相談した時に、いいんじゃない?って。私も良い曲だなって思ったので。最初は町田(樹)君の印象が強かったので、「自分大丈夫かな?」って戸惑ったんですけど、1年通して気に入ってたし、すごく良いプログラムだったかなと思います。振付はトロントで行いました。
PP: ボーンさんの振付方法で新鮮だなと思ったところはありますか。
YN: シェイ=リーンは、曲を聞いて色んなバージョンを考えて、選手が一番良く見えたものを選んで繋ぎ合わせていくって感じで。すぐにぽんぽんアイディアが出てくるので、すごいなと思ったと同時に、ちょっと覚えるのは大変でした(笑)
PP: フリーの"Introduction et Rondo Capriccioso(邦題:序奏とロンド・カプリチオーソ)"について教えていただけますか。こちらの振付は関先生ですよね。
YN: 曲はたくさんの候補を先生が持ってきて、その中から選びました。
PP: 永井選手が、「これがいい」と?
YN: はい。候補の中からですけど(笑)
PP: 振付師としての関先生は永井選手から見ていかがですか。
YN: 手足が長いので、ポーズひとつ取っただけで上手く見えるから、すごいなと思います。
PP: 永井選手ご自身は、この2つのプログラムで何を目指しておられましたか。
YN: ショートはすごく綺麗な曲だけど盛り上がるところもあるので、シェイ=リーンがやっていたように、少しでも上手く出来るようにと思って。フリーは、正直あまりよく分からないまま終わってしまったんですけど、ステップの時は「ジャッジにアピールしよう」とか、そういうことを考えてやっていました。
PP: フリーは、ショートの透明感とはまた違った、女性らしい感じでしたね。
YN: ん~、出来てたかな?(笑)
PP: 両方とも衣装は、片方だけ肩を出す感じでしたが、重さのバランスは気になりませんでしたか?
YN: まったく気にならない(笑) 言われてみれば確かにそうですよね。あんまり気にしない性格なので。
PP: 四大陸の頃は、怪我をされていましたか?
YN: 少ししていたけど、出来ないほどではなかったです。皆どこかしら怪我しているので。
► 得意なジャンプ・苦手なジャンプという意識を作らないようにしたい
15-16シーズン|プログラム自己紹介
PP: 今練習している新しいジャンプやジャンプコンビネーションはありますか。
YN: プログラムに入れるつもりはまだ無いんですけど、練習ではトリプルアクセルとか、3回転サルコウ+3回転ループはたまに練習しています。体の調子を見て、アクセルは結構練習しています。
PP: 東伏見(ダイドードリンコアイスアリーナ)の工事中はどちらで練習されていたのですか?
YN: 東大和(東大和スケートセンター)です。それと、バンクーバーの「8リンクス」に2週間ちょっと行きました。混ぜてもらってた感じですが。
PP: 新しいショートプログラムについてお聞きします。"オペラ「蝶々夫人」より"に曲を変更されましたね。
YN: ラフマニノフ(前プログラム"Piano Concerto No.2")もとても気に入ってたんですけど、物語が無いのでそれを表現するのがまだちょっと自分には難しいかなと思って、変更しました。
PP: ループを後半に入れる構成ですが、ループは得意ですか?
YN: 調子が良い時は、一番楽ぐらいな気持ちでスッと跳べるんですけど、ハマらないと「う~ん」って感じです⋯(笑)
PP: 一番得意なジャンプは、やはりルッツですか?
YN: 得意とか苦手なものを作らないようにしたいな、と。得意というのは別に良いと思うんですけど、苦手って意識を作るとやっぱり不安になったりすると思うので、あまり考えないようにしています。
PP: (ショートプログラム振付の)宮本賢二先生とは初めてのタッグになりますが、振付していただいて新鮮だなあと思ったこと等はありますか。
YN: まず初めにお手本を見せてくれるんですけど、何をやっても上手で⋯。それで自分がやってみると全然違うので、どうやって動かしてるんだろうなと思いながら。手を長く見せる使い方を教えてくださったので、「なるほどな〜」と思いました。
PP: 朝の練習で"蝶々夫人"の曲かけの後、長く関先生と話されていましたね。
YN: プログラムの最初のジャンプに入る前を変えるか?みたいな。助走の時のクロスがちょっと下手くそなので(笑)、ちゃんとカーブに乗ってクロス出来るように「入り方を変えよっか」って話をしてました。
PP: ショートはどういう風に見せていきたいと考えられていますか。
YN: 儚いっていうか、切ないっていうか。そういうお話なんですけど、使ってる曲(「One Fine Day」)の部分は希望に満ちたようなところなので、そういうのを表現できたらいいかなって思います。オペラを観に行くまでは、あの曲がどこで使われているかとか歌詞の意味とかあまり分からなかったんですけど、全部見ることで「ああこういうことだったんだ」と自分なりに理解できたかなと思います。
PP: フリーはシェイ=リーン先生振付の"August's Rhapsody(映画「奇跡のシンフォニー」より)"ですね。どういう風に見せたいと考えていらっしゃいますか。
YN: 久しぶりに溌剌としたような曲なので、ショートとは一転して、元気にパワフルに滑れるようにしたいです。
PP: これまでのエレガントなイメージとは感じが違いますね。
YN: 違った自分を出せるようにしていきたいです。
PP: 今シーズンは、ルッツを後半に入れる予定ですね。
YN: 先々シーズンは、ルッツじゃなくてフリップを後半に入れていて、なかなか上手くいかなかったので、去年ルッツ2回とフリップを前半に全部持ってくるように変えたら上手くいったんです。今年もある意味挑戦みたいな感じで。
PP: 今年はアイスショーに多数出演されましたね。
YN: 最初は6分間練習も無しでいきなりジャンプ跳べるかなあとか暗くて跳べるかなあとか、すごい心配だったんですけど。リンクも狭かったり。でも、意外とやってみたら楽しくて。点数は出ないけど、ノーミスした時とかはお客さんがワーッと立ってくださるから、挨拶している時に見えるんです。そういう時は「やったぁ!」みたいな(笑)
PP: ドリームオンアイス最終公演のフィナーレで、坂本花織選手の手を引っ張って出て行かれてましたが、ああいったジャンプ大会のようなものはお好きですか?
YN: !(笑) 好きというか、「次行ってね」と言われたから、これはどっちにしろ行かなきゃいけないパターンだなと思ってて(笑) 「だったら花織ちゃん行こうよ」みたいな感じで連れて行ったんですけど。一人じゃイヤなので(笑) でも、あんなことも普段絶対出来ないので、すごく楽しかったです。
PP: 沢山の海外スケーターや、プロスケーターの先輩方と一緒になられましたね。
YN: 一緒に滑るのが初めての方ばっかりだったので、どの方を見ても「あっ」と思って(笑) なるべく他の方の演技も見るようにしていました。
PP: エキシビション"Skinny Love (by Birdy)"(振付:関徳武)もすごくお似合いのプログラムですね。
YN: ほんとですか!(笑)
PP: 高校生の今だからこそ、の演目かなと思います。
YN: 歌詞の意味も調べて、自分なりに考えてやっています。
►►► 性格は⋯実は"男らしい"?
続いては、これまでの足跡を辿りながら、永井選手ご本人の魅力と、今後の目標に迫ります。
スケートを始めた時からこれまでのこと、練習スケジュール、ベストパフォーマンスやプログラム、そして今の女子シングルの流れをどう捉えるかについてお聞きしました。好きな食べ物や仲の良い選手も。関徳武コーチにもお話を伺っています。(※記事の最後に、永井選手からのビデオメッセージがあります)
► これまでの「物語」
PP: スケートを始めたきっかけを教えていただけますか。
YN: テレビで浅田真央さんを見て、「すごぉーい!」「始めたい!」って言ってたみたいなんですけど。たまにリンクに遊びで行ったりしていました。そのリンクは家から遠かったので、父が近くでスケート教室を見つけてくれて、そしたらいつの間にか個人レッスンをやるようになって、"いつの間にかいつの間にか"で選手コースみたいな感じになって毎日スケートリンクに行くようになってました。始めたのは小学校2年生ぐらいから、東大和(東大和スケートセンター)で。関先生には始めて1年後ぐらいから指導を受けるようになって、東伏見のクラブ(西武東伏見フィギュアスケートクラブ)が出来たと同時にここ(ダイドードリンコアイスアリーナ)へ移ってきました。
PP: これまで苦労されたことはありますか。
YN: その時はつらいなとか思ったとしても、すぐに忘れちゃうので(笑) あまり考え込まないです。
PP: 性格は"マイペースで楽天的?"
YN: はい。考え過ぎても疲れるので(笑)
PP: 成長期の変化はどうでしたか?
YN: 多少は背が伸びたから、いつもと同じ場所で跳んでるはずなのに前かがみになっちゃったりとか、そういう時はあったんですけど、でもそこまでは感じなかったです。
PP: 期待されながらしばらく結果の出ない時期が続いて、大会では、つらそうなお顔を拝見することも多かったように見えていました。
YN: 勿論つらかったです。練習では今とそんなに変わらないぐらい出来ていたので。練習で跳べてるのに何で本番だけいっつも出来ないんだろう、と思って。すごい悔しかったりとかもしてたし。それがあったから練習頑張れたのかなとは思うんですけど。でも、その時はつらかったですけど、もう過ぎたことだし。
PP: 中身、男らしいですね。
YN: よく言われます(笑)
PP: 中高一貫の中学校から駒場学園高校に転学されましたが、どなたのお考えだったのでしょうか。
YN: 高校もそのまま行く予定だったんですけど、中3の全日本ジュニアがあまりにもひどくて、「このまま微妙にスケートを続けていくのもやだな」と思って。やるならちゃんとやりたいなと思って親に言ったら、親もちょっとは分かってたのかなと思うんですけど、「スケート部こういう所あるよ」と教えてくれて。「好きな所行っていいよ」って言ってもらえたので、「じゃあここ行きたい」って。
PP: 駒場学園高校のサポート体制はいかがですか。
YN: すごく協力してくださるのでありがたいです。先に「この日に貸切があるので休ませていただけますか」と事前に言ったら、分かってくださいます。中学までは、普通に考えたら“学校行く”って当たり前のことなので、自分も休む気はあまり無くて、大事な試合の前だけ休ませてもらったんですけど。
PP: 1日の練習スケジュールを教えていただいてもよろしいですか。
YN: 学校がある時は朝練をして、ちょっと遅刻して学校に行って、ちょっと早退して一般滑走で早い時間に滑って、夜練の前にご飯とか食べちゃって、夜練して、家帰ってお風呂入って寝る、みたいな。それか午前10~11時ぐらいに貸切がある時は、学校が遠いので間に合わないから休ませてもらったりとか。
PP: 練習時間はどれくらいですか。
YN: 1日3~4時間か、多い時はそれ以上やってます。滑った時間を記録していて、中3と高1の練習時間を比べたら(年間)100時間ぐらい違っていました。(高校生になってからは)試合が多くて練習できないこともあったのに、やっぱり増えているんだと思います。
PP: そのように学校を変えられたりしながらも続けてこられた、スケートの魅力とは。
YN: 魅力というか、ずっとスケートをしてきたから自分にはスケートしかないような感じがして。ここまでやったら究めたいなと思って(笑)、それでやってる感じです。
► 普段の永井優香さんってどんな人?
「もうなんか全てのことに対してあまり気にしていない!」
PP: 仲の良い選手の方はいらっしゃいますか。
YN: うーん、(樋口)新葉とか。日ス連の練習とか結構一緒になることが多くて、新葉はよく会うので、よく話してます。
PP: 昨年の東日本選手権では、新葉ちゃんをお膝だっこして観戦されていましたね。
YN: (新葉は)人なつこいから(笑) そんなこともありましたね(笑)
PP: リフレッシュ方法はありますか。
YN: 友達と喋ったり、何か食べたり(笑)
PP: 趣味とか?
YN: 趣味あんま無いです(笑)
PP: 「趣味:スケート」?
YN: そういう訳でもない(笑) 最近は、よく歌ってます(笑) 得意な訳じゃないんですけど、妹と車の中で歌ったりとかしてます。
PP: スケート以外で取り組んでいる練習はありますか。
YN: バレエとか。バランストレーニングとか、体幹を鍛えるのを中心にやっています。重心移動とか、片足でスクワットするとか。バレエは週1回先生がここに来てくださって、レッスンを受けています。
PP: 好きな食べ物、嫌いな食べ物はありますか。
YN: 食べ物全般好きなので。嫌いな食べ物は無い訳じゃないんですけど、美味しいと思う幅が広過ぎて(笑) なんでもかんでも「美味しい、美味しい」って(笑) 海外遠征しても、もう絶対食べられないとかそういうのは無いです。とりあえず日本の食べ物だったらほとんど何でも好きです(笑)
PP: 選手の方によっては、日本のコレを絶対持っていくとかあるようなのですが、あまり食事は気にされないタイプなんですね。
YN: もうなんか全てのことに対してあまり気にしていない!(笑) 適当なので(笑)
PP: 学校の勉強で好きな教科はありますか。
YN: う~ん、英語⋯。
PP: おお、英語。海外の大会に行かれた時は他国の選手と会話したりされるのですか。
YN: まだあんまり喋れないので、もっと自信持って喋れるぐらいになりたいなと思ってます。
(関先生が、「そこにいるよ」とひょこっと顔を出される)
PP: 関先生は、永井選手から見てどのような先生ですか。
YN: すごいスケートが好きで、すごいストイックというか、いっつもスケートのことばっか考えてるような先生なので。安心して、信頼してやっています。
PP: ご指導は厳しいですか?
YN: どうだろ⋯多分、厳しいほうだと思います。
PP: さっき関先生にお話を伺った時は、「僕そんなに厳しく見えましたか?」とおっしゃっていましたが(笑)
YN: 多分、真面目だから。自分は普通だと思っていても、他の人から見たら厳しいと思うのかもしれないです。
► 『ベストパフォーマンス・ベストプログラム』
PP: 今までのご自身のベストパフォーマンスを教えていただけますか。
YN: フリーはあまり思いつかないんですけど⋯(笑) いつも何かしらミスしているので。ショートでは、去年のジュニアグランプリファイナルが良かったかなと思います。
PP: フリーも、一昨年(2013年12月)の都民大会をここ(ダイドードリンコアイスアリーナ)でやった時は素晴らしかったですよ。
YN: あっ、知っていますか。嬉しい。あれは唯一フリーノーミスで。
PP: 技術点63点台を出されていましたね。
YN: 都民大会だからと思って言わなかったけど、自分の中では心に残っています。
PP: その年の、夏の関東サマートロフィー(アクアリンク千葉)のショートも素晴らしかったですね。
YN: あれは3-3(3回転ルッツ+3回転トゥループ)する予定は無かったんです。練習でも10回もいかないような感じで、あんまりやってなかったんですけど、「練習試合だし、ルッツ降りたら付けちゃおう」みたいな感じでやったら、降りちゃって、「おおっ」みたいな。それで、ループとアクセルもいつも通りできて。最初からやろうとしていた訳じゃなかったから、嬉しいというよりかはビックリみたいな。
PP: 今までのご自身のベストプログラムはありますか。
YN: 去年のショート"エデンの東"が好きでした。すごい気に入っていました。衣装も、プログラムも、曲も。
PP: 衣装はいつもどのように作られているのですか。
YN: 色は希望を伝えて、デザインは衣装屋さんに任せています。親もあまり分からないし、先生もそんなに言わないので。
PP: 好きな色はありますか。
YN: 薄い色が好きで。ピンクとか水色とかです。
Yuka NAGAI 2014-15SP"East of Eden" @ JGPF
► 今季の予定と平昌五輪に向けて
「去年の夏季ジュニアは自分が出たかった」
PP: 今の女子シングルの流れをどのように捉えていらっしゃいますか。
YN: 「何が起こるか分からないな」って感じで。トゥクタミシェワ選手のアクセルはあったけれど、他の選手は大体みんな出来ることは一緒だから。あとは表現面とか、本番でちゃんと出来る精神面とか、そういうことが大事かなとすごく思います。自分もこれからそこを強化していかなきゃと思います。
PP: スケーターとしてご自身の強みはどんなところだと思っていますか。
YN: ジャンプは、決まったら加点がつくジャンプかなと思っています。
PP: これから平昌五輪までの3年をどう取り組まれようと考えていますか。
YN: とにかく怪我をしないように、というのを一番考えてて、あとは目の前の試合をひとつひとつ大事にやって、今出来ることをやってたら、繋がる⋯かなと思いながらやってます。
PP: 次の試合はどこになりますか。
YN: 9月の終わりに東京ブロックです。10月初めにオンドレイ・ネペラで、10月の終わりぐらいからスケートカナダです。
PP: 結構、試合がありますね。
YN: 去年は3月くらいから地方大会に出ていたから(スプリングトロフィー、コバトンカップ、東京夏季ジュニア等)、試合の規模は違っていても、去年は多く感じていたので、それに比べたら今年は少ないほうだと思います。
PP: 去年、ジュニアグランプリシリーズ・愛知大会の直前に夏季ジュニアに出てこられたのは驚きました。
YN: 自分が出たかったので。試合慣れというか、人の前で滑ることで得るものがあると思ったので、出ました。
PP: 四大陸選手権の前の高校総体もエントリーされていましたよね。
YN: 本当は出るつもりだったんですけど、スケート靴とかの問題があって。
PP: 最後に、今年の目標を教えていただけますか。
YN: どの試合でも、ミスのない安定した演技をすることです。全日本で上位に食い込めるようにしていきたいです。全日本を頑張れば、その後の大会もついてくると思うので。
PP: ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
☞ Yuka NAGAI 永井優香選手 @ DyDo Drinco Ice Arena ダイドードリンコアイスアリーナ on August 26, 2015
► 関徳武コーチのお話
彼女が小学校3年生の時から指導しています。昨季は"まとめること"を目標にしましたが、今季はトリプルアクセルの練習や、ルッツを後半に持ってきたりすることでそれが難しくなる。我慢の年になるかもしれません。トリプルアクセルは、世界ジュニア後から練習を始めましたが、怪我でしばらく中断していました。平昌五輪までの理想としては、新しいことをやるなら今年(15-16)。うまくいけば四大陸選手権に出られたら。翌年(16-17)は世界選手権を目指し、五輪予選(17-18)に繋げられたらと思います。