thanks to: PAJA for "skating angels" illustrations
by AIKO SHIMAZU 島津愛子
posted on January 20, 2016
Pigeon Post では、澤田亜紀先生(関西大学アイススケート部コーチ)に「家でも出来る」スケートレッスンをお願いしました。陸で自分自身が体感し楽しみながら学んでいく【エアフィギュアスケート】です。ジャンプ・スピン・ステップ・フリースケーティングムーブ(エレメンツ以外の技)・練習・プログラム作り・試合本番といったカリキュラムで、新スケート年元旦となる7月1日から全3回1ヶ月に渡り、フィギュアスケーターが経験することをエアで辿ってまいりました。
☞ #3フリースケーティングムーブ・エア試合出場までの取り組み
説明のイラストが好評で「LINEのスタンプに」とのお声も頂き、リリースすることになったのですが、4枚ほど絵柄が足りず、シャーロットスパイラル・レイバックイナバウアー・ビールマンスピン、そしてステップのチョクトゥを新たに作成致しました。
そこで⋯
PP: 6種類の【ステップ(:ターン以外の技)】で唯一の【(レベル要件に関わる)ディフィカルトステップ】である、【チョクトゥ】もやった気になりたいです!ということで、ふたたび亜紀先生の御登場です!
AS: チョクトゥは両足での方向転換で、回る時に足を変えるんです。右足で前を向いていたら、回る時に足を変えて左足で後ろを向く。
PP: 片足で頑張る【ターン】よりは、ラクですよね。
AS: そうです。チョクトゥと同じように、回る時に足を変えるのが【モホーク】なんですけど、モホークは足を変える時にイン→イン/アウト→アウトと同じエッジなんです。チョクトゥは、エッジが変わります。
PP: あ、ジャンプのルッツとウォーレイ・ターンのブラケットとカウンターみたいに、体が進みたい方向(進行方向)と回らないといけない方向(回転方向)が逆になるんですね!
AS: そうなんです!
PP: あー!だから【ディフィカルトステップ】なんですかね!?
AS: (笑) 私の見解では。図のようにS字を描いてみましょう。右足のフォア(前向き)イン(内側=親指側)で第1カーブ→反時計(左)回りに回る時に左足のバック(後向き)アウト(外側=小指側)に乗らないといけないんですけど、右足の爪先と左足の踵を90°ぐらいに開くようなイメージでやらないと成功しないんです。
PP:[右足踵の内側に体重をかけ左手側にカーブし、左足の踵と右足の爪先で直角になるように左足を置く。体重をかけるのは左足小指側で、後向きで左手側にカーブ]⋯後向きで右手側に行きたいのに、左手側に行かなくちゃいけないんですね!⋯インナーマッスルが驚いてますよ!!!
AS: ウエストめっちゃ絞るんですよ!(笑)
PP: イイですね!(笑) エアフィギュアスケートで一番、エクササイズになりますね!
AS: 前→後→前→後→前⋯と組み合わせると繰り返しの運動にもなります!インストラクターとしては、小さい子に「(リンクの)端から端までチョクトゥ!」と、効果的な氷上トレーニングとして使うこともあります。そうすると皆「お腹痛い⋯」と(笑)
PP: 愛の"鬼"チョクトゥですね(笑) 陸でも効果的です!90°の足の型(ポジション)がヒップホップのTステップ(メルボルンシャッフル)みたいでオシャレだし、すり足でチョクトゥエクササイズが延々出来そうです(笑)
AS: 出来ると思います(笑) 動作が出来てくると、ステップシークエンスでカーブに乗れてない時が多いんですよ。
PP: クイッと回りたくなりますね。
AS: エッジを傾けずにフラットで回ってしまうんです。よくあるのが、右足のバックアウトから前を向く時に、次の動作に気が行って、(カーブに乗れず)右足を横滑りにスリップさせながら左足を付いてしまうとか。
PP: おろそかになりがちなステップなんですね。
AS: ごまかしていると、カウントされません。
PP: 「チョクトゥでごまかさずウェストを絞っているか」と、ステップシークエンスを見る楽しみが増えました!
AS: チョクトゥは現在バッジテスト4級の課題で、ほとんどのノービスの選手(ジュニアに上がる前の小学生〜中学生)は出来るステップなんです。そう思って見て下さると、より親しみを持って頂けると思います。
PP: もう年齢的にノービスにはなれないですけど(笑)
AS: ノービスレベルで(笑)
PP: (笑) エアながら選手の皆さんに近付けた気がします!
☞ LINEスタンプ「Figure Skating ELEMENTs by Pigeon Post」
LINEスタンプリリースに際しまして
「クリエイターズスタンプ」120円の内の私共の収益(売価の約23%)は、取材経費として今後の記事作成や取材活動に還元してまいります。皆様のお気持ちを大切に活かし、これからも御満足頂けるようなものをお届けしたいと願っております。最後に、解説やスタンプのリクエストを下さった澤田亜紀先生、シンクロの解説をして頂いた木内千彩子選手(スウェーデン・チームサプライズ)に感謝申し上げます。ありがとうございました。
澤田亜紀先生のエアフィギュアスケートレッスン
☞ #3フリースケーティングムーブ・エア試合出場までの取り組み
☞ 2014年全日本選手権事前特集 澤田亜紀先生の全日本便りでは「(ルール変更により)スポーツファンにとってフィギュアスケートがもっとおもしろくなった点」と男子女子の出場選手について解説して頂きました。
☞ 澤田亜紀先生の15-16シーズン便り#4世界選手権男子日本代表選手編では〜五輪への折り返し地点「ボストンワールド」でのピョンチャンに向けての確認事項〜として、スポーツファンのツボを押す解説を頂きました。|☞ 女子日本代表選手編
☞ 澤田亜紀先生の15-16シーズン便り#1〜3 シニア・ジュニア国内選手と澤田亜紀コーチ
☞ 澤田亜紀さん 2013年3月のインタビュー [Aki KEEPs CALM AND PUTs A SMILE ON]